病気を見逃さないために知っておきたいこと

2018/2/1

古賀 祥嗣 先生

記事監修医師

銀座ソラリアクリニック

古賀 祥嗣 先生

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

ストレスの高いビジネスマンに急増中

これまで仕事をバリバリこなしていたヤリ手のビジネスマンが、突然ミスを連発する、重要なアポイントメントを忘れる、集中力が維持できなくなるなどの不調に襲われた場合も、男性更年期障害が原因となっているケースがあります。

男性ホルモンの「テストステロン」は、ストレスの影響を受けやすいホルモンです。テストステロンは、脳の視床下部や脳下垂体から、精巣や副腎に指令が送られることで分泌されます。しかし、仕事のプレッシャーやストレスによって視床下部や脳下垂体の働きが鈍くなりホルモンバランスが乱れると、十分な量のテストステロンが分泌されなくなってしまいます。そのため、ストレスの高いビジネスマンほど、テストステロンの低下による男性更年期障害を発症しやすいと言えるのです。

近年はテストステロンが低下する中年以降の世代だけでなく、20代や30代の若い世代にも男性更年期障害が急増しており、多くの男性が身体的・精神的不調に悩まされています。

体調不良をやり過ごさない

近頃なんだかヤル気が出ない、風邪でもないのに体がだるい、慢性的に疲れを感じる、少しのことでイライラする……。病院に行くほどではないけれど、何となくいつも調子が悪い。そんな「些細な体調不良」にお悩みの方は意外と多いものです。年のせい、疲れのせいとごまかしてしまいがちな、ちょっとした体調不良。もしかすると、テストステロンの低下による「男性更年期障害」かもしれません。

テストステロンが減少しているかどうかをチェックする、簡単な3つのポイントがあります。1つめは「最近笑っていない」、2つめは「新聞が読めなくなった」、3つめは「よく眠れない」です。当てはまる自覚症状がある場合、テストステロンが減少している可能性があります。

男性の更年期障害でもう1つ注意したいのが、テストステロンの低下による様々な病気との関連性です。関連性があると言われている病気には、EDやメタボリックシンドロームのほかに、心血管障害、がんなどの命にかかわる病気も含まれています。そこで、次回からはこれらの関連する病気について詳しくご紹介していきたいと思います。

【参考文献】

書籍「うつかな?と思ったら、男性更年期を疑いなさい/堀江 重郎」

iza 産経デジタル「働き盛りの男性を襲う更年期障害とは? 鬱病と混同し悪化するケースも」

http://www.iza.ne.jp/kiji/life/news/151125/lif15112510300002-n1.html

 

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