記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/3/25
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
効率的な筋力アップの心強い味方・「プロテイン」。ただ、粉末状のプロテインは飲みにくく、苦労している方も少なくありません。今回の記事ではそんな方々に向けて、カゼインプロテインなどのプロテインを飲みやすくする方法などをご紹介します。
プロテインには様々な種類がありますが、人気のあるものについては「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」「ソイプロテイン」の3つに分けられます。以下ではこれら3種類のプロテインの原料と特徴について、ご説明していきます。
牛乳を原料とし、ヨーグルトなどの上澄みに見られる「乳清」というタンパク質から作られています。アミノ酸やビタミンを含む水溶性のプロテインで、比較的飲みやすく、身体への吸収速度が速いという特徴があります。
ホエイプロテインと同じ牛乳由来のプロテインですが、こちらは牛乳から乳清と脂肪分を取り除いたカゼインというタンパク質を主原料につくられます。ホエイプロテインとは異なり、水に溶けにくい不溶性で固まりやすい性質を持つため、身体への吸収速度がゆっくりなのが特徴です。
大豆を原料としたプロテインで、カゼインプロテインと同様水に溶けにくく、身体への吸収がゆっくりになるという特徴があります。牛乳由来の他のプロテインと大きく異なる点としては、植物性タンパク質であること、そして大豆に含まれるイソフラボンの作用で、骨や肌の強化・改善が期待できる点にあります。
プロテインを飲むべきタイミングは、プロテインを摂取する目的によって変わってきます。
以下に「筋肉量・筋力を増やしたい場合」「ウエイトアップをしたい場合」「栄養バランスを改善したい場合」の3つのケースに分けて、プロテインを飲む適切なタイミングとその理由を解説していきます。
筋肉の強化や増量を目的にプロテインを摂取するなら、傷ついた筋肉が回復するトレーニングや運動の後、30分以内に飲むのが効果的です。このタイミングでプロテインを飲むことで、プロテインが傷ついた筋組織の修復の栄養源となり、身体への吸収が高まるとされています。
体重を増やす目的でプロテインを飲むなら、食後または間食のタイミングがおすすめです。
食後のプロテイン摂取は、炭水化物など食事の栄養素と一緒にプロテインを摂取することで、よりお互いの栄養吸収を高める効果があります。
一方、間食でのプロテイン摂取は、身体づくりに必要なアミノ酸を常に身体に取り入れることで、身体の回復とトレーニング効果の出やすい身体づくりに効果的です。
栄養バランス改善や健康維持を目的にプロテインを飲むなら、食前、食後、就寝前のいずれかのタイミングが良いでしょう。
食前または食後のプロテインは、食事だけでは不足しがちなタンパク質を、食事で摂取した炭水化物など他の栄養素と一緒に、効率よく補うのに効果的です。
また、就寝前のプロテインは睡眠中に身体の疲労回復をしてくれる成長ホルモンの栄養源となってくれるため、栄養バランス改善と疲労回復効果が期待できます。
プロテインは、商品パッケージに記載された割合で水や牛乳・豆乳、ジュースなどの水分に溶かして飲むのが一般的です。この方法でプロテインの味や栄養素を損なうことはないですが、粉がうまく溶けなかったり、味の好みの問題から、人によっては飲みにくいと感じることもあります。
そんなときは、プロテインに混ぜる液体を柑橘系のジュースやスポーツドリンクに変える、プロテインのフレーバーを変えるなどの工夫をしてみましょう。
なお、ホエイ・カゼイン・ソイプロテインのうち、ホエイプロテインは70℃以上になると変質することが確認されています。プロテインを温めて飲みたい場合は人肌程度の温度を目安にし、ホットで飲みたい場合はホエイプロテインを避けて、他の2種類のプロテインから選んでください。
栄養補給やトレーニングの補助食品として効果的な各種プロテインですが、その舌触りや味が苦手で、飲みにくく感じる人も少なくありません。しかし、プロテインは粉末だからこそ、自分の好みにあわせたアレンジが可能です。ジュースに混ぜる、フレーバーを変えるなど、いろいろな工夫をしてみましょう。