ぎっくり腰の期間、仕事はどうする?どのくらい休めばいい?

2018/5/8

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

急にぎっくり腰になってしまったけれど、職場の人達に迷惑はかけたくないから1週間も仕事を休めない。でも下手に早く復帰して今より痛めてしまうことも避けたい--今回の記事では、このような「ぎっくり腰で仕事に行っていいのか」「行かないほうがいいのか」悩んだときのための判断について解説します。

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ぎっくり腰の期間中、仕事は休むべき?

ぎっくり腰になってしまったときは、安静を取って仕事を休むことも選択肢の一つです。「腰の痛みなんかで仕事を休んでいいの…?」なんていう人もいらっしゃるかもしれませんが、本当につらい腰痛に見舞われた場合は、仕事もままならないくらい辛いものです。全く動くことができず、日常生活すらままならないという場合もあります。

最終的に仕事を休むかどうかは、ご自身の判断になりますが、無理をしてもかえって腰痛を長引かせたり、症状を悪化させる可能性もあるので無理だけはしないようにしましょう。全く動けない場合は安静にして、腰を冷やすなどのケアをしましょう。

ぎっくり腰の期間中、仕事はどのくらい休む?

ぎっくり腰になったら、基本的にはいつまで仕事を休んだほうがいいのでしょうか?また、いつから出勤を再開しても大丈夫なのでしょうか?

理想的な出勤再開は4日目から

4日目には、多くの場合症状の辛さは半分以下にはなっていますが、まだ完全に痛みは消えてません。しかし、会社に行けるレベルにはなっている可能性があるので、まず朝起きたときの体調を確認しましょう。家の中を歩いてみて、痛みが引いたり、変わらないようであれば、基本的には会社に行っても大丈夫です。

しかし、歩いている間に痛みが増してくるようであれば、5日目以降から出勤するのがおすすめです。仕事に行く前には必ずアイシングをして、直前までずっと冷やし続けましょう。また、コルセットがある場合は巻いておくのがおすすめです。

4日目から歩くための準備運動

  1. 両手と両足を肩幅に開き、首と背中をできるだけ丸めるようにしてください。この時、目線をおへそに向けて、背中が上に引っ張られるイメージでやるとやりやすくなります。
  2. 足の幅と手の幅は変えないで、反っていくようにしてください。下にお腹が引っ張られるようにイメージするとやりやすくなります。回数は1時間に1回、1セット3分間を目標にやってください。痛みが出ない範囲で身体を動かしましょう。

また、この時点でもまだ患部の腫れが残っているので、風呂に浸かるのはまだ控えておきましょう。短時間のシャワーでしたら大丈夫です。

安静時にはどうやって過ごせばいいの?

1日目は「安静」と「アイシング」を繰り返す

1日目は少し動くだけで猛烈に痛みが生じるので、とにかく安静が必要です。ぎっくり腰は、筋肉が切れかかってしまい炎症を起こしている状態なので、このときに、下手にマッサージをするとさらに筋肉の炎症を悪化させてしまいます。

また、温めることも絶対に控えましょう。温めることによって患部がさらに腫れて、痛みが増大してしまいます。一刻も早く治すためには、1日目は何もしないことが一番の治療法となります。

2〜3日目は少しの運動を!

2〜3日目は動くとまだまだズキッと痛みが走ります。基本的には安静(横向きで寝る)とアイシングの継続が必要です。

また、もう一つ2〜3日目にやって欲しいことがあります。それは寝ながらできる運動です。長期間動かないままでいると、患部以外の筋肉が落ちてしまい、関節の動きが固くなって立ち上がるときの痛みが増してしまいます。少しだけでもいいので動かせる部位を動かすようにしましょう。

おわりに:困った時は専門医に相談してみましょう

ぎっくり腰は、動けるようになった時点で、徐々に体を動かすようにしていった方が、腰痛からの復帰は早くなります。また、少しでも動ける状態であれば、専門の医療機関を受診しましょう。ご自身の体の状態を知ることで、仕事に復帰するまでの目処も立ちやすくなります。

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