記事監修医師
前田 裕斗 先生
2018/5/31
記事監修医師
前田 裕斗 先生
40代で妊娠した人や、二人目の出産を望んでいる人など、ダウン症の子供が生まれてくる可能性を心配をするお母さんは少なくないでしょう。しかし実際、ダウン症の子供が生まれる確率はどのくらいなのでしょうか?また年齢が上がるとともに多くなるというのは本当なのでしょうか?ダウン症の確率や年齢について解説していきます。
生まれてくる子供に染色体異常が起こる確率は、母体の妊娠時の年齢により異なります。
また、ダウン症の発現率において初産婦or経産婦は関係なく、加齢に伴う原始卵胞の経過年数増加が原因だとされています。
20歳 | 1667分の1 |
22歳 | 1429分の1 |
26歳 | 1176分の1 |
28歳 | 1053分の1 |
30歳 | 952分の1 |
35歳 | 378分の1 |
38歳 | 175分の1 |
40歳 | 106分の1 |
45歳 | 30分の1 |
48歳 | 14分の1 |
一生の間に女性が作り出す卵子は全て、胎児期に形成されており、月に1回卵子が排出されるときに生殖細胞が「減数分裂」を行う仕組みになっています(このときに受精しなかった場合は月に1度体から排出されるようになっています)。
年齢を重ねるにつれて卵子が劣化すると、減数分裂がうまくいかなくなり、分裂異常が発生しやすくなります。これは、受精前の卵胞の老化が原因だと考えられています。
減数分裂がうまくいかなかった卵子は、受精後の染色体の数が45本や47本になることがあります(一般的な人の染色体数は46本)。
このような状態になると大抵の場合、受精卵が育つことが難しく、着床したとしても流産してしまう確率が高くなります。そして、受精卵が成長した場合でも、染色体異常が起き、ダウン症の子供が生まれる原因となると考えられています。
ダウン症の子供が生まれる確率は、妊娠時の年齢が上がるとともに高くなります。これは年齢を重ねるとともに原始卵胞が老化し、分裂異常が発生しやすくなるためです。そのため、高齢出産を予定している場合は、事前にダウン症の発現率について理解をしておきましょう。