記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/7/6
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
性器周辺のかゆみやおりものの変化など、さまざまな不快症状を引き起こす「性病」(現在は「性感染症:STI、STD」と呼ぶのが一般的です)。性病は、専門の病院で治療をきちんと受ければ完治するものなのでしょうか?また、治療期間はどれくらいかかるのでしょうか?以降で解説していきます。
ほとんどの性病(性感染症)は、早期に適切な治療をすれば完治できますが、すべての性病が必ず治るわけではありません。
例えば、クラミジアや淋病などの性病は、抗生物質をきちんと飲めば完治します(ただし、再び不適切な性行為した場合は再感染する可能性はあります)。しかし、性器ヘルペスや尖圭コンジローマなどの性病は、表面上は治ったように見えても体内ではまだウイルスが潜伏していることがあり、この場合は体調を崩したなどのきっかけで再発するケースがあります。
また、エイズも完治できない性病です。HIV(エイズウイルス)への感染がわかった場合は、抗HIV薬の服用によってウイルスの増殖を抑制し、ウイルス量を減らしていきますが、HIVそのものを体内から完全に排除する薬は開発されていません。
ただ、エイズの治療法は近年めざましく進歩しており、たとえHIVに感染してもエイズ発症を抑えることができたり、またきちんと服薬をすれば健康を維持することが可能になってきています。事実、HIVによる死者は減少傾向にあります。
性病の治療にかかる期間は、性病の種類によって異なります。以下は、主な性病の治療期間の目安についてまとめたものです。
ご紹介したように、性病の治療期間や治療方法は性病の種類によって異なり、また種類によっては完治が難しいものもあります。ただ、たとえ完治できない性病であっても、日常的なケアを徹底したり、根気よく服薬を続けていくことで再発を予防できる可能性はぐんと上がります。主治医からの説明をよく聞き、ご自身の健康を守っていきましょう。
※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。