うつ病の寛解につながるヒント

2025/12/31

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

うつ病などの「心の不調」は、症状が一度落ち着いても再発(再燃)する可能性があります。うつ病の治療では、症状が落ち着き普通の生活ができる状態になる「寛解」を目指して治療が進められ、その後は再発を予防する治療にうつる場合があります。この記事では、うつ病の寛解・再燃予防を目指すために心がけほしいことについて解説していきます。

「うつ病である」ことを自覚する

自分自身が「うつ状態・うつ病かもしれない」と疑い、受診して「自分が抱えている不調や悩みは、うつ病が原因だ」という自覚を持つことが、うつ病の寛解につながる可能性があります。うつ病には治療ガイドラインが存在していますが、多様な症状が現れるため自覚することが難しい傾向にあります。以下のような症状・変化に気づいたときは、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

  • 首・肩のコリ
  • 頭痛
  • 不眠
  • 意欲・興味の減退
  • 抑うつ状態(気分が落ち込んで何にもする気になれない状態のこと)
  • 不安 など

処方された薬をきちんと服用する

うつ病の治療は長期にわたることも多く、数種類の薬が処方されることもあるため、薬の服用を途中で止めたり、指示通りに服用しなかったりする人もいるようです。「面倒」「薬が多すぎる」と感じるかもしれませんが、指示通りにきちんと服用することが、寛解につながる可能性があります。また、指示通りに服用することは、今後の治療方針にも関わってきます。なお、薬を服用しても症状が緩和しないからと、自己判断で薬を増やすこともしないでください。薬の種類・量の変更については、必ず医師に相談しましょう。

適切に休憩・休息・休暇をとる

精神的にも身体的にもストレス・疲労が溜まっている状態では、治療がうまく進みません。うつ病を回復させるためには、きちんと休息をとって心身を休ませることも大切です。例えば、家事・育児などで忙しい人は家事・育児のことを考えなくてもいい環境で休息をとる時間を確保する必要がありますし、合間で休憩をとる必要もあるでしょう。また、責任感がある人は、周囲に気を遣ってしまい、休憩・休暇をとることに躊躇してしまったり、休みの日も仕事のことを考えてきちんとした休息がとれなかったりすることがあります。医師と相談しながら、適切な休憩・休息・休暇がとれる環境を整えるようにしましょう。また、適切な休息とあわせて、ストレス解消の機会を作ることも大切です。

相談できる環境を整える

医療機関に相談することも大切ですが、家族・友人など、信頼できる人に相談できる環境が整っていると助けになると思います。身近に相談できる人がいない場合は、保健所・日本産業カウンセラー協会・精神保健福祉センターなどの専門団体・専門機関を活用する方法もあります。外出ができない状態や人に会えない状態の場合には、「いのちの電話」などの電話相談機関を活用してもいいでしょう。

おわりに:医師と相談しながら、気長に治療を続けていこう

うつ病の寛解のためには、早期に適切な治療を開始して、治療を継続していくことが大切になってきます。また、仕事・家事・育児・学校など、自分自身の負担になっていることを適宜休む必要が出てくる可能性もあります。うつ病にはさまざまな症状があり、原因や治療方法、日常生活での対策も多岐にわたります。気になる症状・変化に気づいたときは早めに医療機関を受診し、担当医と相談しながらきちんと治療が続けられる環境を整えるようにしてください。

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