記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2018/8/2
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
クラミジアは、よく名前の知られた性感染症(STDだが、最近はSTIという名称も使われている)ですが、実際感染するとどんな症状が出るようになるのでしょうか?また、大人だけでなく子供が感染する可能性もあるのでしょうか?以降で解説していきます。
クラミジア感染症は、「クラミジア・トラコマティス」という病原菌が性器や直腸、喉に感染したことで発症する性病(性感染症)の一種です。
なお、クラミジアには他にもクラミジア・ニューモニアなど様々な種類がありますが、この記事ではクラミジア・トラコマティスを扱います。
クラミジアに感染すると、1~3週間程度の潜伏期間を経て、以下のような症状が出ることがあります。
オーラルセックスなどを通じて、喉の粘膜に感染する咽頭クラミジアを発症した場合は、以下のような症状が現れることがあります。
ただ、クラミジアに感染してもその多くは無症状で、女性のおよそ8割、男性のおよそ5~6割はほとんど自覚症状が出ないといわれています。しかし、感染したまま放置していると女性の場合は卵管炎や子宮内膜炎、子宮外妊娠、不妊症などの原因に、男性の場合は尿道炎や精巣上体炎、男性不妊症などの原因になる恐れがあるので注意が必要です。
また、咽頭クラミジアの感染者も、そのほとんどは自覚症状が出ない傾向にあります。
女性がクラミジアに感染した状態で出産すると、生まれてくる子供が30~50%の確率で産道感染を起こす可能性があるとされます。もし子供が産道感染を起こした場合は、以下の症状を引き起こす恐れがあります。
クラミジア結膜炎の症状は、出生後およそ1週間前後で見られ、肺炎の症状は出生後およそ1ヶ月前後で見られる症状です。クラミジア肺炎で命を落とす可能性はそこまで高くありませんが、呼吸機能障害を起こしたりする恐れがあるので、咳が止まらない場合は早めに産院か小児科を受診してください。
クラミジアに感染すると、性器のかゆみや排尿痛、喉の痛みなどの自覚症状が出ることもありますが、実は感染者の多くは無症状です。知らない間にパートナーに感染させてしまったり、不妊症など別の病気の原因となる恐れもあるので、定期的に性病検査を受ける習慣をつけるようにしましょう。