間質性腎炎の原因と症状について

2026/7/22

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

間質性腎炎とは、腎臓内にある間質(糸球体・尿細管をとりまく組織)に炎症が起こる腎疾患です。進行すると腎機能低下を引き起こし、腎不全に至る可能性があります。この記事では、間質性腎炎の原因と症状、治療内容について解説していきます。

間質性腎炎の原因

間質性腎炎とは、腎臓の尿細管や間質に炎症を起こす腎疾患であり、腎不全につながる病気です。尿細管は、糸球体で体に必要な成分を再吸収して血液に戻し、不要な成分を尿として排出する役割を持っています。発症の原因についてはまだわかっていないことも多く、無症状・無自覚のまま病状が進行する場合もあります。ただし、抗菌薬などの薬のアレルギーによって引き起こされることがあるということがわかっています。

また、間質性腎炎には急性と慢性があり、急性と慢性でそれぞれ原因が異なると考えられています。急性の場合は、ウイルス・細菌の感染や自己免疫疾患、痛風治療薬・鎮痛解熱薬などの薬剤に対するアレルギー反応が関係するといわれており、慢性の場合は、慢性腎盂腎炎による感染症や遺伝子疾患、免疫の異常、重金属中毒、高尿酸血症、虚血などが関係しているといわれています。

間質性腎炎の症状

間質性腎炎の症状は、急性と慢性で違いがあります。

急性間質性腎炎

薬のアレルギーによる急性間質性腎炎では、服用後2週間以内に発症することが多いといわれていますが、1ヶ月以上経過してから発症することもあります。発症すると腎機能が急激に低下し、全身性のアレルギー反応(発熱・発疹・関節痛など)や消化器症状(はき気・おう吐・下痢・腹痛など)、腎臓の腫れによる腰痛・多尿・夜間頻尿などの症状が現れます。進行して腎機能がさらに低下すると、むくみ・尿量の減少・体重の減少が現れ、透析療法が必要になる可能性があります。

慢性間質性腎炎

慢性間質性腎炎では、数か月から数年以上にわたり間質の線維化(硬化)が進み、腎不全の症状として多尿・むくみ・高血圧・貧血などが現れます。

間質性腎炎の治療内容

急性間質性腎炎の場合、早期の段階で原因となる薬を中止すれば特別な治療をしなくても治ることが多く、一般的には対症療法を中心に治療が進められます。また、感染症が原因の場合も、原因の病気の治療をすることで腎機能も回復するといわれています。ある程度進行した場合にはステロイド薬を短期間使用することで慢性化を防げる可能性がありますが、腎臓機能が低下して腎不全を引き起こした場合には透析療法が必要になる可能性があります。

なお、慢性間質性腎炎が原因で腎臓全体に障害が現れた場合も腎移植・透析療法が必要となる可能性があります。薬を使用していて気になる症状がある場合には、すぐに医師・薬剤師に相談しましょう。相談するときは、服用した薬の種類、服用からどのくらい経過しているかなどを、医師・薬剤師に伝えてください。

おわりに:間質性腎炎は薬のアレルギーが主な原因。気になる症状がある場合は早目に相談を

間質性腎炎は腎不全につながる病気で、原因不明な点も多くありますが、薬剤のアレルギーによって引き起こされることがあるということはわかっています。早期発見、早期治療で回復できる可能性がありますので、気になる症状がある場合は、早目に医師・薬剤師に相談しましょう。また、健康診断のときなどの尿検査で異常が出ることもありますので、定期的に検査を受けて健康状態をチェックすることも大切です。

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