記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/3/31
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
病気を治すために薬を飲まなければいけないのはわかっているけれど、喉に引っかかるのが怖いから、もしくは苦いから飲みたくない…といった経験をされたことは誰にでもあると思います。このようなとき、薬を飲みやすくするために使えるのがオブラートや服薬ゼリーといったものです。この記事では、オブラートを使って薬を飲みやすくする方法や、オブラートも服薬ゼリーもないときの対処法について解説します。
「オブラート」とは、デンプンからつくられたすぐに溶ける薄い透明な紙状の膜で、薬用のほか飴などのお菓子にも使われています。薬用のものは薬を包んで飲みやすくするために使われ、苦い薬や粉薬などが苦手な人や、錠剤やカプセル剤でも喉につかえてしまう人などの服用を助けます。
形は丸型や角型、袋型のものがあり、値段も手ごろです。ただ、薬を包んでそのまま口に入れるとオブラートが口の中に貼りついて飲み込みづらくなることもあります。このような場合は、「水オブラート法」という飲み方がおすすめです。
ただし、苦味健胃薬や漢方薬の中には、味や臭いも薬の効果に影響を与えるものがあります。このような場合、オブラートに包むことで薬の効果が弱くなる場合があるので、できるだけ使わないようにしましょう。
薬の服用をサポートするゼリーは、味や臭いで飲みにくい薬でも楽に飲むことができるだけでなく、子供用にはいちご味やチョコレート味、大人用にはコーヒーゼリー風味などいろいろな味のものがあります。また、嚥下困難者用や抗生物質用、漢方薬用なども販売されています。これらのゼリーは、医薬品の添加物として認められた成分のみを使っており、糖尿病などの持病に影響を及ぼす糖類や保存料を含んでいません。
メーカーによってのどに貼りつかない流動性の確保、薬の働きとの関係や溶け方など、さまざまな検証が行われ、慎重に作られています。ただし、同じように見える服薬ゼリーでも飲みやすさや安全性には違いがあります。個別の医薬品での使用については、事前に医師または薬剤師に相談することをおすすめします。
手元にオブラートも服薬ゼリーもない場合、寒天を使って簡単に服薬補助ゼリーをつくることもできます。
500ml分の材料を以下にご紹介します。
砂糖以外の味を後から加えて混ぜれば、毎回違う味で作ることもできます。ただし、砂糖やほかの味を混ぜると薬の効果に影響することもあるので気をつけてください。
苦すぎて飲みにくい薬や、薬の形状で飲み込みにくい薬があるといった悩みを解消するために、現在ではオブラートのほか、さまざまな服薬ゼリーが販売されています。ただしゼリーなどは、メーカーによって飲みやすさや安全性が異なりますし、医薬品との相性の問題もあります。利用したいときは、医師または薬剤師に相談しましょう。