静脈瘤

2017/8/18

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

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概要

静脈瘤は皮膚の表面の静脈が膨らんで瘤(こぶ)のようになったものです。 色調は青色か濃い紫色の場合が多いです。 静脈瘤は足や足首に最もよく見られますが、鼠径部にも認められ、肌の表面のすぐ下にある静脈瘤は自分で見ることができます。
深くにあって見ることができないケースでは、大きな静脈瘤があることがあります。
なお、痔核は静脈瘤の一種です。

症状

静脈瘤は痛みを伴うことがあります。 足に重い感じや疲れを感じ、瘤の部分が痛むかもしれません。
日中、足の腫れ、足首、下肢の痛みが出ることがありますが、夜間や脚を上げると治まる場合があります。 時々、肌がかゆくなることがあります。 重症な場合は、潰瘍や血栓が発生することがあります。これらの症状が出始めたら、すぐに医師に相談してください。

原因

静脈は身体の末梢へ巡った血液を心臓に戻します。静脈には、血液が逆流しないように弁があります。一部の人では、この弁が正常に機能しなくなり、血液が抹梢の方向へ逆流することがあります(これは弁が長年にわたり伸びてしまったために起こることが多いです)。血液が静脈に溜まってしまうと、血液がさらに膨張します。 足の静脈は、重力に逆らって心臓に血液を戻さなければならないので、特に脆弱です。 これが、ほとんどの静脈瘤が脚に見られる理由です。

治療

静脈瘤の症状を改善するために自宅でできることがいくつかあります。
加圧ストッキングの着用は有効とされます。これは、はくだけで一定の圧力を足に無理なくかけるストッキングです。
座ったり立ったりするときに、血液が足に溜まるのを防ぎ、静脈うっ滞からの腫れを減らすのに役立ちます。 加圧ストッキングは、薬局や医療用品店で購入できます。
自宅でのケアで症状が改善しない場合や、静脈瘤の状態が気になる場合は、手術やレーザー療法、注射療法などがより効果的でしょう。
医師にどの処置が最良の選択肢であるかを相談してください。
また、太りすぎの場合は体重を減らすようにしましょう。
そして、長期間立たないようにしてください。座っている時は脚を上げていることが可能であれば、心臓の高さ以上に保ちます。
緩めの衣服を着用することも良い処置とされる場合があります。

関連知識

静脈瘤のリスク要因

遺伝性

静脈瘤は家族で遺伝する傾向があります。

性別

女性は静脈瘤を発症する危険性がより高いです。

妊娠

ホルモンの変化、子宮からの圧力、および血液量の増加により妊娠中にできやすい傾向にあります。

年齢

静脈瘤のリスクは加齢とともに増加します。 50歳以上の人の約50%は静脈瘤があります。

肥満

過体重になると、静脈にさらに圧力がかかりできやすいです。

職業

長時間立ち続ける仕事の場合、静脈瘤を起こす可能性がより高いです。

医師に相談するための質問

・静脈瘤の原因は何ですか?
・静脈瘤を取り除くためにはどのようなライフスタイルを心がけると良いですか?
・他にどのような治療法がありますか?
・静脈瘤は合併症を引き起こす可能性がありますか?

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