「うつ状態」とはどのような状態のこと?

2026/3/19

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

うつ状態(抑うつ状態)とは、うつ病までには至らないですが、いくつかの症状が一定期間みられる「症候群」のような状態といわれています。セルフケアで解消することもありますが、うつ病との区別が難しく、長期化すると深刻なうつ病に突入して、回復まで時間がかかる場合があります。この記事では、「うつ状態」の定義や対策について解説していきます。

うつ状態について

「うつ状態」とは、目の前の状況や出来事に関係なく物事に対する関心・意欲を失った状態であり、無気力な状態が2週間以上ずっと続くこともあります。うつ状態が、2週間以上にわたって続くと、食べること・眠ること・話すことがままならなくなることもあり、日常生活にも大きな影響を及ぼします。

うつ状態による症状

うつ状態が進行すると、以下の症状・変化が現れるようになります。

精神に現れるおもな症状・変化

  • 抑うつ気分:何をしても気分が晴れない、楽しくならない
  • 意欲や興味の減退:これまで好きだったことでも、全く楽しめなくなる
  • 能力の低下:気分の落ち込みから集中力が低下し、仕事などでミスを連発する
  • 不安・取り越し苦労:悪い予測・悪い記憶・悲観的な考えだけを、頭の中で繰り返してしまう
  • 強い焦燥感:イライラして、じっとしていられなくなってしまう
  • 希死念慮:消えたい・なくなりたい・死にたいなどと考えてしまう

身体に現れるのおもな症状・変化

  • 睡眠障害:寝つけない・眠りが浅い・早朝に目が覚める・寝すぎる
  • 摂食障害:食事が美味しく感じなくなり、食べられなくなる。反対に、過剰に食べすぎてしまう
  • 疲労・倦怠感:疲れやすくなり、慢性的にだるさを感じるようになる
  • 性欲低下:性欲が低下する
  • 体の痛み・筋肉の張り:肩・首・腰などに現れやすい
  • 頭の重さ・頭痛

解消・予防につながる対策

うつ状態の解消・予防につながる対策として、以下が役立つ可能性があります。

  • 心身に深刻な疲労が溜まる前に、睡眠・休息を十分にとり、体と心に休養を与える
  • 悩みを1人で抱え込まず、周囲に相談するようにする。他人に話せない悩みは、ノートなどに書き出す
  • 周囲の目をあまり気にしないようにして、肩の力を抜きマイペースで生活することを心がける
  • 完璧主義・完全主義にならないようにして、何事も柔軟に考え、余裕を持って臨む
  • 趣味・スポーツなどで、ストレスやイライラをこまめに解消する

うつ状態は、適切な治療を受けることで解消できる可能性があります。上記の対策で解消できない場合や悪化している場合、長期間続いている場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

おわりに:うつ状態の解消には、早めの受診も大切。少し気楽に過ごすことを意識してみて

うつ状態は単なる気分の落ち込みではなく、物事への興味・関心を著しく失った状態であり、日常生活に支障をきたす状態が2週間以上続くこともあります。ストレスをこまめに解消し、十分に休息をとり、周囲を気にせずマイペースを心がけるようにしてください。長期化するほど自力での回復が難しくなるといわれているため、気になる症状・変化に気づいたときは、早めに医療機関に相談するようにしてください。

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