扁桃腺周囲膿瘍

2017/9/14

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

概要

扁桃炎が悪化すると、扁桃腺の近くに膿が形成されることがあり、扁桃腺周囲膿瘍(へんとうせんしゅういのうよう)と呼ばれます。

症状

扁桃腺周囲膿瘍の症状には、以下があります。
・強い咽頭痛(のどの痛み)
・のどの周囲にも広がる痛み
・唾を飲み込むのも痛く、さらに悪化すると唾も飲み込めなくなるので、よだれをたらす
・会話困難
・発熱、寒け
・首のリンパ節が腫れる

特に痛みが強くてよだれが垂れてしまうような場合や、呼吸が苦しい場合は、別の病気の可能性も含めて、とても重い症状です。すぐに医療機関を受診してください。

原因

扁桃腺(口蓋扁桃)は、口を大きく開けたときに、喉の奥の左右両側にあります。普段は隠れていて見えないことが多いのですが、扁桃が元々大きい人や、扁桃炎になって腫れている場合は見ることができます。扁桃腺は免疫が発達している部位で、体の外から外敵(細菌)が侵入してきた時に、戦って体を守る役割を持っています。

扁桃炎は一般的な病気で、人によっては年に何回も繰り返すことがあるかと思います。扁桃炎は抗生剤を使えばすぐに治ることが多いのですが、扁桃炎が悪化してしまうと、細菌が扁桃の周りに膿をつくり、扁桃周囲膿瘍になります。

治療

膿を膿瘍から除去する必要があります。麻酔を使って、針で膿を吸引するか、切開して排出します。

膿の排出だけでなく、抗生剤も使います。痛みが強くて薬を飲めないような時は、点滴で抗生剤を投与します。

何回も扁桃炎を繰り返している場合は、扁桃周囲膿瘍の治療がひと段落した後に扁桃を切除する手術を提案されることもあります。

医師に相談するための質問

・治療法はなんですか?手術をする必要はありますあ?
・人に伝染りますか?
・膿瘍の排除後、扁桃切除術を受ける必要がありますか?
・症状が改善するのまでどれくらいの期間がかかりますか?

この記事に含まれるキーワード

扁桃腺周囲膿瘍(1)