アレルギー検査

2017/10/17

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

概要

私たちの体は、細菌やウイルスなどの異物が体の中に入ってきたときに、排除する機能として「免疫」を持っています。しかしアレルギーを起こしやすい方は、花粉や食べ物、ほこりなどの様々な物質に対して免疫が過剰に働き、アレルギーの症状があらわれます。

アレルギーが関係した病気

じんましん

皮膚に赤い膨らみができて、痒くなります。しばらくするとその膨らみは消えるのですが、また他の部位に出現します。

気管支喘息

子どもに多いです。息苦しさがあり、呼吸のときに「ゼイゼイ」「ヒューヒュ」という音がするのが特徴的です。

咳喘息

かぜの後、アレルギーの関係で気道が敏感になり、咳が続きます。かぜの後に3週間以上咳が続く場合、咳喘息が疑われます。

アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜炎

花粉症によって引き起こされることがよく知られていますが、ハウスダストなど他の原因によっても引き起こされます。

食物アレルギー・薬アレルギー

特定の食べ物や薬が原因で、皮膚に赤い発疹ができたり、じんま疹ができたりします。

原因(アレルゲン)

アレルゲンは人によって様々ですし、1つとも限りません。アレルギー素因のある人は、複数の物質にアレルギーを持っていることが多いです。じんま疹などのアレルギー症状があっても、アレルゲンを特定できないこともあります。

アレルギー対策・治療で最も大切なことの一つは、アレルゲンを避けることです。アレルギー症状、アレルギーが関係した病気をお持ちの方は、一度アレルギー検査(血液検査)をすることをお勧めします。

診断

アレルギー検査の項目はたくさんあるのですが、View39という検査で調べることのできる、代表的な39種類を紹介します。

・ヤケヒョウダニ:室内に多いアレルゲンです
・ハウスダスト
・イヌ
・ネコ:動物の中でもネコは強いアレルゲンとして知られています
・ガ
・ゴキブリ
・スギ:花粉症の原因として有名です
・ヒノキ:スギより少し遅れて飛びます。4月になっても花粉症の症状が長引く人は、ヒノキの可能性が高いです
・ハンノキ
・シラカンバ
・カモガヤ:イネ科花粉症の中でも、カモガヤが最も原因として多いです。5月〜8月に多いです
・オオアワガエリ:イネ科の植物です。5月〜8月に多いです
・ブタクサ:河原や公園、草原に多いです。秋の花粉症の原因となります
・ヨモギ:河原や公園、草原に多いです。秋の花粉症の原因となります
・アルテルナリア(ススカビ)
・アスペルギルス(コウジカビ):エアコンなどに発生します
・カンジダ:カビです
・マラセチア:カビです
・ラテックス:天然ゴムの一種です
・卵白
・オボムコイド:卵白の成分の1つです
・大豆
・小麦
・ピーナッツ
・米
・ソバ
・ゴマ
・キウイ
・エビ
・カニ
・サケ
・リンゴ
・マグロ
・鶏肉
・バナナ
・牛肉
・豚肉
・サバ
・ミルク

生活で気をつけること

・アレルゲンが特定できた場合、それを避けることが一番大切です。

・加工食品の場合は、アレルギーを起こしやすい食品に関して表示が義務付けられているものもあります。表示が義務付けられている食品は7品目あり、表示が推奨されている食品は20品目あります。食物アレルギーをお持ちの方は、食品の表示をよく見ましょう。

・特定原材料(表示義務)(7品目)
卵、乳(牛乳)、小麦、そば、落花生(ピーナッツ)、えび、かに

・特定原材料に準ずるもの(表示推奨)(20品目)
大豆、あわび、いか、いくら、さけ、さば、オレンジ、キウイフルーツ、もも、りんご、バナナ、牛肉、鶏肉、豚肉、くるみ、カシューナッツ、ごま、まつたけ、やまいも、ゼラチン

・花粉シーズンに気をつけること
衣類や布団を外に干すのは避けましょう。また空気清浄機を使うことをお勧めします

・ダニ、ハウスダストアレルギーの方は、布団のシーツやカバーをこまめに洗濯しましょう。(目安は週に1回程度)またカーペットも置かない方が良いです。

・室内にカビが生えるのを防ぐために、湿度は70%以下に保つように、換気や乾燥剤を使いましょう。クーラーは定期的に掃除をしましょう。カビが生えます。

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