非アルコール性脂肪肝疾患
2017/3/28
概要
お酒を飲まないのに発症する「脂肪肝」を非アルコール性脂肪肝(NAFL)といい、NAFLと非アルコール性脂肪肝炎(NASH)をあわせて非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)と呼びます。
ほとんどの人ではNAFLDは無害であり重大な健康上の問題を引き起こさず、肝臓の働きにも影響しません。 しかし、まれに肝臓の機能を低下させる可能性があります。
進行すると肝硬変や肝がんになる恐れもあります。
症状
腹部の中央または右上側に違和感、または痛みを感じることがありますが、多くの人は何の症状もありません。 また、倦怠感を感じやすくなるかもしれません。
原因
NAFLDの最も一般的なリスク要因は、肥満、糖尿病、高コレステロールなどの生活習慣の乱れです。また明らかな飲酒歴は認めません(エタノール換算で男性 30g/日、女性 20g/日以下)。
他にも特定の医薬品や遺伝病を含むさまざまなものが、NAFLDのリスクを増加させる可能性があります。
診断
NAFLDを診断では、血液検査や肝臓のスキャン検査、また肝臓病の重症度が高ければ、肝生検が必要な場合があります。 経皮的にに針を挿入して肝臓から小さな組織片を採取し顕微鏡下で観察する肝生検では、肝細胞の障害の程度を正確に検査することができます。
治療
生活習慣病を発端とする肝臓病であるので、治療は、食習慣や運動、睡眠など生活習慣の改善をすることになります。 しかし、体重を急激に落とすとNAFLDが悪化することがあります。 安全で健康的な方法で体重を減らす方法については、医師に相談してください。
コレステロール値や血糖値が高い場合は、薬物療法が必要になることがあります。 服用している薬がNAFLDを引き起こしている可能性があるときは別の薬に切り替えます。
医師に相談するための質問
・NAFLDの治療法は何ですか?
・どのような合併症が予想できますか?
・食生活を変える必要がありますか?
・どのような運動をすればよいのでしょうか?
・服用しなければならない薬はありますか?
・肝臓に障害はおきてますか?
・どのくらい体重を減らすべきですか?
・NAFLDの原因は何ですか?
・服用を避けるべき薬はありますか?