社交恐怖
2017/3/28
概要
ほとんどの人は、面接、高校の同窓会、スピーチなどの社会的な状況に緊張します。 そのほとんどは、このようなイベントで何を言おうか、何をしたらいいか、何を着て行こうかと気にしますが、 何度か経験すると、たいていの場合その状況や雰囲気に慣れてきます。 しかし、社交恐怖(社会不安障害とも呼ばれる)に曝されている人にとって、これらの出来事や社会的な状況は非常に恐ろしいものであり、何もできなくなります。
社交恐怖を抱えている人は、10代前半に気付き始めますが、物ごころついた頃から持っている人もいます。 また、社会的な要求が増すにつれて、人生の後半に発症することもあります。 社交恐怖はしばしば同じ家族の者が発症したり、ときどきうつ病や薬物乱用などの問題につながることがあります。
社交恐怖の発生頻度
一部の人は、公共の場でパフォーマンスをしたり、重要な人物と話をしたりするなど、限られた状況で社交恐怖を抱えます。 一方で、公共浴場やレストラン、電話での会話、または人前で署名すること(食料品店で小切手を書いたり署名するなど)といった、普段の状況でそうなってしまいます。
症状
社交恐怖を抱えているほとんどの人は、他人の前で裁かれたり恥をかいたりすることを非常に恐れます。 まわりの誰もが自分を見ているように感じて、顔を赤らめたり、汗をかいたりなど、恐怖と不安を示し、そのことが弱点または劣等感のしるしであると考えます。 また、他人は自分よりも自信があり有能であると感じています。社交恐怖を抱える人々は、恐怖心が合理的ではないことを認識していますが、それでも社会的な状況を恐れていることに気づいています。
たとえば、イベントを避けるために進路を変えるかもしれません。 社交恐怖の人がイベントに行くと、イベントの前に非常に神経質になり、イベント中は非常に不快です。
身体的症状として、以下のものがあります。
・赤面
・発汗
・吐き気
・震えや揺れ
・話すことや視覚による接触困難(拒否)
その後、イベントにいた人たちが自分のことをどう思ったかを心配するようになると、その不快感が長引くようになります。 社交恐怖は、通勤や通学、ほかの行事や日常活動に参加することを困難にする可能性があります。
治療
社交恐怖は、通常、医療で治療する必要がある進行性の障害です。 それは恥ずかしがり屋ではなく、自然にはなくなりません。 医師は、恐怖心をコントロールする方法を手助けします。
認知行動療法は 、社会的な状況に対する考え方を変えて、恐れをなくすことができます。 この療法は、不安を軽減する方法、社交スキルおよび会話スキルを向上させる方法を学習する治療法です。
抗うつ薬やベンゾジアゼピンと呼ばれる医薬品は、社交恐怖を患う人にも役立ちます。 パフォーマンス不安と呼ばれる特定のタイプの社交恐怖を抱える人は、不安を和らげるためパフォーマンスの直前にベータブロッカーと呼ばれる医薬品を服用することがあります。
場合によっては、治療法と薬の組み合わせが最も効果的です。
医師に相談するための質問
・社交恐怖を助ける治療がありますか?
・治療はどれくらいの期間続くのでしょうか?
・どれくらい薬を飲まなければならないのですか?
・セラピストに会うべきですか?
・自宅で養生するためにできることはありますか?
・公共の場でもっと快適に過ごすためのヒントや工夫はありますか?