記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/10/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
天候や体調の変化で頭痛が起きたとき、皆さんはどのタイミングで薬を飲んでいますか?実は頭痛薬を飲むべきタイミングは、頭痛の種類によっても変わってくるのです。今回は頭痛の種類ごとに、頭痛薬を飲むべき適切なタイミングと、服用上の注意点をまとめてご紹介していきます。
頭痛のうち、視神経や肩・首の筋肉の緊張から来る血流の悪化、神経の圧迫が原因で起こるものを緊張型頭痛と言います。緊張型頭痛の場合、痛みを感じてすぐに頭痛薬を飲むことで、症状を軽減できます。ストレッチや軽い運動、入浴で症状が改善する場合は緊張型頭痛である可能性が高いです。痛みがひどくなる前に頭痛薬を服用しましょう。
緊張型頭痛とは異なり、何らかの原因から頭部・頸部の血管が拡張することが原因で起こる頭痛が片頭痛です。片頭痛では頭痛のほかにも吐き気や異常な空腹感、体のむくみ、肩こり、あくび、トイレの回数が減るなどの症状を伴うのが特徴です。このため、頭痛症状が現れてから頭痛薬を飲んでも、薬が効いてくる前に併発した吐き気で吐き出してしまう可能性もあります。
このような症状が出ると症状が治まるまで服薬できず、症状が治まるまでの数時間(長い場合は2~3日間)頭痛薬を飲めなくなる可能性があります。片頭痛に対処するための頭痛薬は症状が現れてからではなく、前兆を察知し、症状が現れそうだと思ったら服用するようにしましょう。
あらかじめ決められた用法・用量を超えたり、痛みが続くからと日常的に頭痛薬を飲みすぎていると、薬物乱用頭痛を引き起こすことがあります。薬物乱用頭痛とは、頭痛薬の常用が原因で頭痛症状が悪化し、服用を中止することで以下のような症状をきたす病気です。
市販されている頭痛薬には、いずれも使い続けることで効き目を実感しにくくなったり、病気の原因になるような成分は入っていません。しかし大量の頭痛薬の服用を長期にわたり続けていると、頭痛が慢性化するばかりか、腎臓に重大な障害が起こるリスクもあります。
症状の悪化を防ぎ、正しく薬効を得て頭痛症状を軽減するためにも、頭痛薬は飲みすぎに注意しながら用法・用量を守って正しく使用しましょう。
市販の頭痛薬を飲むべきタイミングは、頭痛の種類によって変わります。頭痛には大きく肩・首・視神経の疲労で起こる緊張型頭痛と、頭頚部の血管の拡張が原因で起こる片頭痛の2種類があります。主症状が頭痛のみであることの多い緊張型頭痛には、痛みが出始めてからすぐ服薬するのがベストです。しかし、片頭痛では頭痛の他に吐き気など他の症状を伴うことも多いので、症状が出るまえに前兆を感じた段階で服用しましょう。