頭痛が長引くのはどうして?しつこい頭痛が深刻な病気のことも?

2019/9/3

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

一般的に頭痛は短期間で収まる症状だと考えられていますよね。しかし人によっては頭痛が慢性化し、数か月以上にわたって長引くケースも見られます。
今回は長引く頭痛の原因について、頭痛の種類による持続時間の違いや、原因となり得る病気の例などとあわせて、解説していきます。

長引く頭痛の原因は?

長引く頭痛の原因としてまず考えられるのが、慢性緊張型頭痛です。慢性緊張型頭痛は、以下のような特徴を持つ頭痛が日常的に続く状態を言います。

慢性緊張型頭痛による頭痛症状の特徴
  • ほぼ毎日中等度、または体を動かしたくなくなるほどの強い頭痛がある
  • 頭痛が日常的にある状態が、もう10年以上続いている
  • 期間が長くなるごとに、頭痛症状の頻度と強度が少しずつ増していく
  • 体を動かしたり、音や光に反応して痛みが増すなど、片頭痛のような症状がある

慢性緊張型頭痛は、うつ病など心の病を併発しているケースも多いと言われています。

頭痛の持続時間が比較的短い場合は?

頭痛の持続時間が72時間以内と比較的短い場合は、慢性緊張型頭痛ではなく、片頭痛の可能性が高いと考えられます。

片頭痛の特徴
  • 頭痛の持続時間が短く、4~72時間以内には治まる
  • 「ズキンズキン」とした、脈拍に合わせるような痛み方だ
  • 生活に支障をきたすほど痛みが強く、頭痛が始まると寝込むこともある
  • 頭痛と一緒に吐き気を催したり、実際に吐いてしまうこともある
  • 光や音の刺激に敏感になり、暗く静かなところで過ごしていると軽減する

緊張型頭痛の痛みが長引くのはどうして?

頭痛症状が長引く慢性緊張型頭痛は、「心身のストレス」と「トリガーポイントによる痛みの誘発」が原因で引き起こされると考えられています。

  • 仕事や学業、人間関係によって生じる精神的なストレス
  • 長時間スマホやPC画面を見続けることによる、視神経へのストレス
  • 仕事や通勤で、特定の動きや姿勢を維持し続けることによる肩・首の筋肉へのストレス

上記のような心身へのストレスは、頭部や肩・首の筋肉を緊張させて血流を悪くし、周辺の神経を圧迫して慢性的な頭痛を引き起こすことがあります。

トリガーポイント

人間の体は、通常なら痛みを感じない程度の圧力であっても、継続的に圧迫され続けることで関連する場所に痛みを感じるようになるケースがあります。このように、弱い力で圧迫され続けることで痛みを誘発するポイントのことを「トリガーポイント」と呼びます。

近年、頭の周囲の筋肉にはいくつかのトリガーポイントがあることが確認されました。このため、何らかの理由でこれらのトリガーポイントが刺激されることで、慢性的な頭痛が誘発される可能性もあると考えられているのです。

長引く頭痛の原因が深刻な病気のことも!

長引く頭痛のうち、以下のような症状の場合は緊張型頭痛ではなく、命にかくぁる脳疾患が原因の可能性が考えられます。

  • 突然、ハンマーで殴られたような急激な頭痛症状が現れる
  • 頭痛と一緒に、うなじから首にかけて硬直する症状がみられる
  • 急激な頭痛に加え、吐き気や嘔吐、けいれん、意識消失の症状も現れる
  • 頭の痛みがそれほど強くなくても、吐き気や手足のしびれ、言葉が出ないなどの症状を併発している

上記のような頭痛は脳動脈瘤が破裂して起こるくも膜下出血など、脳や脳内の血管に何らかの異常が起きたために生じている可能性が非常に高いです。放っておくと後遺症のリスクが増したり、最悪の場合には命を落とす可能性もある危険な状態だと考えられるので、すぐに救急車を呼びましょう。

また上記の症状に当てはまらなくても、頭痛が長引いて辛い場合は無理をせず、念のために病院で一度診てもらってください。脳に問題がなくても、症状を和らげる治療法・アドバイスを聞けるかもしれません。

おわりに:頭痛が長引くなら慢性緊張型頭痛かも。一度病院で診てもらうことも検討しましょう

通常、頭痛症状は一時的なものであるため早ければ数時間、長くても数日で治まります。頭痛症状が数カ月~1年以上にわたって続き、かつ、少しずつその頻度・痛みの程度が増しているなら、慢性緊張型頭痛の可能性が高いと考えられます。慢性緊張型頭痛は、心身へのストレスと頭部のトリガーポイントが痛みを誘発することで起こる頭痛症状です。ただし他の脳疾患の場合もありますので、気になる痛みのときは病院で診てもらってください。

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