風邪などを引いたときに悪寒がするのはどうして?

2019/9/11

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

風邪を引いたときなど、体がゾクゾクするような寒気を感じたことはありませんか。今回は悪寒の原因や対処法などをご紹介します。

悪寒とは

熱が出始めたときに体がガタガタ震える、ゾクゾク感じるような寒気のことを悪寒といい、風邪の初期症状のひとつともいわれています。また悪寒の後には38℃以上の高熱が続くことがあり、筋肉の震えを伴うなど、症状が強くみられる場合悪寒戦慄といいます。

悪寒の原因は?

悪寒は主に以下のようなインフルエンザや肺炎など、高熱が出やすい病気で引き起こされることがあります。

風邪、インフルエンザ

風邪の場合、主症状はのどの痛みや鼻水などのため、寒気や高熱が出ることはほとんどありません。ただし、咽頭炎が重症の場合には悪寒や高熱、筋肉痛などを引き起こすことがあります。またインフルエンザの場合、風邪と同様にのどの痛みや鼻水などのほか、急激に39~40℃以上の高熱が出て全身に筋肉痛などがみられることがあります。40℃以上の高熱が出ると悪寒が生じるといわれています。

肺炎

細菌やウイルスが肺に入り込んで炎症を引き起こし、1週間以上にわたって38℃以上の高熱が続くといわれています。呼吸が苦しくなることもあり、悪寒は高熱が出る前に感じることがあります。風邪を放置していたり、長引かせていると発症する恐れがあります。

虫垂炎

虫垂炎はいわゆる「盲腸炎」とも呼ばれ、盲腸の先端にある虫垂というところに炎症が起きる病気です。突然激しい腹痛に襲われ、嘔吐や吐き気が起こり、微熱とともに悪寒を生じる場合があります。また盲腸炎が悪化して腹膜炎を引き起こした場合に高熱が出ることが多く、悪寒を引き起こしやすいといわれています。痛みは、みぞおちからゆっくりと右下腹部へ痛みが移るものや、へその右斜め下周辺が痛むものなどがあります。

扁桃炎

のどの激しい痛みやのどの周りが腫れ、細菌やウイルスが原因で扁桃に炎症を起こす病気です。ほとんどの場合は高熱が出て、悪寒がみられることもあります。

胆嚢炎

肝臓にあるコレステロールなどによって結石ができて胆嚢が詰まり、さらに細菌に感染することによって炎症を起こす病気です。みぞおちから肋骨付近に激痛を伴い、38℃近い発熱や悪寒、嘔吐や吐き気などがみられることがあります。脂肪分の多い食事や暴飲暴食をすると胆嚢に胆石ができやすいといわれています。

腎盂腎炎

尿路が細菌などに感染して腎や腎盂に広がり、高熱が出て悪寒を引き起こすことがあります。排尿痛や頻尿、残尿感、また血尿や吐き気、背中や腰などに痛み生じることもあります。

食中毒

有害な物質や細菌、ウイルスなどがついている飲食物を摂取することによって、吐き気や腹痛、下痢、発熱や悪寒などを引き起こします。黄色ブドウ球菌やカンピロバクターなどさまざまな細菌などにより感染しますが、中でも高熱が出やすいものとしてサルモネラ菌が知られています

悪寒が出てきたらどうすればいい?

悪寒を感じたときの対処法としては、主に以下のようなことが考えられます。

安静にして、ゆっくり休む

悪寒を感じたときは、風邪やインフルエンザのほか、肺炎や扁桃炎などが起こる前触れかもしれません。また発熱が起こる可能性があるため、無理をせずに、ゆっくり休みましょう。温かい飲み物を飲む、室温を上げるなど、体が冷えないようにしましょう。またもし発熱がみられたら、解熱鎮痛剤を服用して痛みを和らげましょう。

病院を受診する

高熱が出る、悪寒が長引くなどがある場合、内科を受診することをおすすめします。ただし、意識障害や呼吸困難、全身痙攣など、悪寒や高熱以外でこのような症状がみられたらすぐに医療機関へ行きましょう。

おわりに:悪寒を感じたら、まずは体を休めましょう

体がゾクゾクする悪寒が出始めたら、さまざまな病気などが原因で高熱が出る可能性があります。まずは安静にして体を休め、症状が長引くなど体の不調が続くようであれば医療機関を受診しましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

悪寒(5) 悪寒の対処法(2) 悪寒の原因(2)