悪寒戦慄ってどんな状態?痙攣との違いや原因・対処法は?

2019/9/24

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

体調の悪いときに、体がガタガタ震えて止まらないという経験をしたことはありませんか。今回は悪寒戦慄やその原因、痙攣との違いなどをご紹介します。

悪寒戦慄とは

人の体温は、脳の視床下部にある体温中枢によって調節されています。風邪やインフルエンザなどによる細菌やウイルスに感染すると体温中枢の調節が通常よりも高くなることによって体温が上がります。一方で血液の温度は通常通りであるため、体の熱を体内に留まらせ、体温と同程度まで高めようと筋肉などを震わせることによって熱を産生します。

このとき、体の熱をできるだけ外へ逃がさないように、立毛筋や皮膚血管の収縮などを起こして体がゾクゾクするような寒気のことを悪寒といいます。また筋肉を収縮させることにより、熱を産生することによって起きる体の震えを戦慄と呼びます。

悪寒戦慄と痙攣の違いは?

悪寒戦慄は体温を上げるために、筋肉の収縮によって体に震えがみられるものです。一方で痙攣は自分の意志とは関係なく、体の筋肉が急激に収縮する発作のことをいいます。どちらも高熱によって筋肉の収縮が起こって体に震えがみられますが、痙攣の場合には、主に以下のような特徴がみられます。

意識障害がある

一般的に悪寒戦慄の場合は呼びかけに反応しますが、痙攣を起こすと意識を失います。また視線が合わない、一点を凝視するなどがみられます。

発作時間が短い

悪寒戦慄は始まりと終わりの時間がはっきりせず、体温が上がっている間は震えが継続したり、繰り返すことがあります。一方、痙攣は5~10分と短い時間で収まることがほとんどです。ただし、場合によっては震えが長引くこともあります。

チアノーゼ

悪寒戦慄では体温が上がっている間は血液の流れが悪くなり、手足が冷たくなることがあります。しかし痙攣の場合には呼吸抑制のために、全身にチアノーゼがみられる場合があります。また震えが治まった直後にチアノーゼが消え、急激に顔色も良くなる傾向にあります。

そのほか、痙攣の場合には全身の筋肉が突っ張った後に手足がガクガクとなる、息と一緒に唾液やよだれを飛ばす、震えが始まってしばらく経つと手足を大きく曲げ伸ばすことを繰り返す、といったことがみられる場合があります。

悪寒戦慄が起こる原因は?

体がガタガタ震えて止まらないような悪寒戦慄は、風邪でみられることはほとんどないといわれています。そのため、何らかの細菌に感染した可能性が高いといえます。また、のどの痛みや鼻水などの症状が一度は落ち着いても再び悪化した、または悪寒戦慄のほかに咳があるなどの場合には、肺炎を発症している恐れがあります。

悪寒戦慄に対処するには?

寒気を感じている間は、体や手足を温めるようにしましょう。また目標とする体温になったら寒気がなくなります。ポイントは、熱を外へ逃がしやすくするために、服や布団などを寒くならない程度に薄くすることと考えられています。

おわりに:悪寒戦慄がみられたら、体を温めることが大切です

細菌感染や肺炎などにより、悪寒戦慄がみられることがあります。悪寒戦慄が起きたら、体が求めている体温まで体を温めるようにしましょう。また、重篤な感染症を起こしている可能性があるため早めに医療機関を受診しましょう。

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