記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/10/19
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ヘルペスウイルスは、帯状疱疹や口唇ヘルペスを引き起こすウイルスです。治療には主に抗ヘルペス薬が使用されますが、薬局などでも購入できるのでしょうか。今回は抗ヘルペスウイルスが市販されているのか、またその種類や使用上の注意点について、紹介していきます。
帯状疱疹や口唇ヘルペスなど、ヘルペスウイルスが原因の皮膚疾患には、以下のような抗ヘルペスウイルス薬が投与されます。
ただし、上記のような抗ヘルペスウイルス薬では、ウイルスそのものを退治することができません。あくまでウイルスの増殖を抑える目的で使用されるため、症状や状態に合わせ、飲み薬・塗り薬のどちらかを選択、または併用して治療していくことになります。
飲み薬・塗り薬の抗ヘルペスウイルス薬いずれも、基本的には医師から処方してもらうべきものですが、一部の塗り薬は市販薬としても販売されています。
ただし、市販の抗ヘルペスウイルス薬は、過去に1度以上、医療機関からヘルペスウイルスが原因の疾患と診断されたことのある人のみ入手できるものです。初めて帯状疱疹や口唇ヘルペスを発症した人が、医師の診断受けずに自己判断で購入・使用することはできませんのでご注意ください。
薬局などで購入できる抗ヘルペスウイルス薬3種類の名称・特徴をご紹介します。
ビダラビンを主成分とした塗り薬です。患部に1日1~4回塗布することで症状の改善を期待できる薬で、軟膏タイプとクリームタイプから、好みの使い心地の方を選べます。
アシクロビルを主成分とした塗り薬です。ヘルペスウイルスの増殖を抑える作用があるので、再発の前兆を感じた段階で塗布しておくことで、帯状疱疹や口唇ヘルペスの再発を防いでくれます。
アシクロビルを主成分とした塗り薬です。ヘルペスウイルスに作用し増殖を防ぐ一方で、肌を保護するマクロゴールという成分も含んでいるので、比較的肌への負担が少ないのが特徴です。
以下に、市販の抗ヘルペスウイルス薬を使用する際の注意点をご紹介します。
薬の塗布は、以前に口唇ヘルペスを発症したときに感じたかゆみや違和感が皮膚に生じた時点で、早めに開始しましょう。使っていくうちに患部が乾燥してかさぶたになってきたら、使用を止めてOKです。
また、市販の抗ヘルペスウイルス薬には、帯状疱疹に対しては効果があわられにくい傾向がみられます。帯状疱疹を再発した場合は、安易に市販薬を使うのではなく、医療機関に行って症状に合った薬を処方してもらいましょう。
ヘルペスウイルスの増殖を抑える作用のある抗ヘルペスウイルス薬のうち、塗り薬タイプのものは市販薬として購入できます。また、抗ヘルペスウイルスの市販薬は、過去に発症したことがある人だけが購入でき、初めての人は手にすることができません。また、再発の方であっても、重症の場合や市販薬を使ってもよくならない場合は病院へ行きましょう。