記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/10/4
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
帯状疱疹など、ヘルペスウイルスが原因で起こり通常「ヘルペス」と呼ばれる皮膚疾患の治療には、抗ウイルス作用のある塗り薬や飲み薬が使用されます。この記事では、ヘルペス治療で使われる薬のうち「アシクロビル」について、その作用や配合されている薬の具体名、使用上の注意点などをまとめて解説します。
アシクロビルは主に顔や性器、口唇にできる単純疱疹や水疱瘡など、ヘルペスウイルスが皮膚で増殖することで起こる皮膚疾患の治療に使われる薬です。皮膚の細胞で増殖し赤みや強いかゆみ、痛みを引き起こしているヘルペスウイルスに作用し、増殖を阻害・抑制する作用があります。初期段階でアシクロビルの使用を開始すると、症状の悪化を抑えるとともに、治癒を早めることができます。
アシクロビルを配合した薬の代表的なものとしては、ゾビラックス®が挙げられます。ゾビラックス®は、アシクロビルを主成分とする代表的な抗ヘルペスウイルス薬として知られ、以下のようなヘルペスウイルスが原因の感染症の治療に幅広く使われています。
ゾビラックス®は、腎臓で吸収・分解されるタイプのお薬です。このため持病などで腎臓が弱い人や高齢者、妊婦、子どもの使用には注意が必要です。医師に持病やアレルギーの有無などを相談のうえ服用しましょう。
また他の薬との飲み合わせによっては、薬の効果が著しく減退・増幅され、薬の効果を十分得られないことが明らかになっています。以下のような薬との飲み合わせは危険ですので、必ず服用中の薬についても医師に報告・相談し、ゾビラックス®を併用しても良いかの指示を受けてください。
服用にあたっては医師から指示された用法・用量を必ず守りましょう。自己判断で服用をやめたり、服用を忘れたからと言って一度に2回分服用してしまうと、症状の悪化や副作用が現れる原因となりますので絶対にやめましょう。
ゾビラックス®の服用で現れ得る副作用として、以下の3つが挙げられます。
ゾビラックス®は、比較的副作用が現れにくい薬だとされています。このため、副作用が現れること自体がまれですが、用法・用量を守り適量を摂取していれば上記のような軽度の副作用にとどまります。ただし、めまいや眠気、意識障害を起こす恐れがあるので、服用後の車の運転や機械の操作、高所での作業は避けた方が良いでしょう。
一方、高齢者や腎臓に疾患のある人は、ゾビラックス®の服用でごくまれに以下のような重い副作用があらわれることがあります。
上記の症状がみられたらゾビラックス®の使用を一旦中止し、医師または薬剤師に相談しましょう。
帯状疱疹や単純疱疹をはじめ、水ぼうそうも、ヘルペスウイルスが原因で起こる皮膚疾患です。アシクロビルはヘルペスウイルスのDNA複製に作用し、ヘルペスウイルスの増殖を抑えることで、ヘルペスウイルスが原因の疾患を治療してくれます。このため代表的な抗ヘルペスウイルス薬「ゾビラックス®」の主成分にもなっています。