記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2025/3/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
不眠には、寝付きが悪い・眠りが浅い・途中で目が覚める・寝た気がしないなどさまざまな種類があります。ストレスがおもな原因と考える人もいると思いますが、その他にもさまざまな原因があります。この記事では、不眠の原因と不眠解消のために自分でできる対策について解説していきます。
眠れない・寝つきが悪い・眠りが浅い・睡眠時間は十分なのに疲れがとれない・寝た気がしないなどの症状がみられたら、不眠の疑いがあります。不眠の原因はさまざまですが、以下のような原因が考えられ、病気が原因になることもあります。
ストレスは交感神経を活発にして副交感神経を抑制するため不眠を招きやすく、睡眠の質の低下にもつながります。職場の人間関係・仕事のプレッシャー・家族関係・環境などがおもなストレスの原因として挙げられます。
皮膚炎などによるかゆみ・怪我や不調による痛み・加齢による夜間の頻尿などは、眠りを妨げることがあります。
寝室の明るさ・騒音・室温などの睡眠時の環境は、睡眠に大きな影響を与えます。また、海外旅行の時差ぼけによる体内時計のずれも、不眠の原因になることがあります。
うつ病や統合失調症は不眠を引き起こしやすいといわれています。ひとりで悩まず、早めに医療機関を受診し、医師に相談しましょう。
睡眠時無呼吸症候群は、浅い眠りや睡眠の質が低下の原因になります。睡眠時無呼吸症候群は自覚症状がほとんどないため、十分な時間睡眠を取っているのに疲れがとれない人や家族などからいびきを指摘される人は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
体の末端に不快感や痛みが生じる慢性的な症状です。脚にむずむずとした違和感が生じたり、ほてりやだるさを感じます。とくに夕方から夜に症状が発生することが多く、睡眠に影響を与えます。
眠れない・寝つきが悪いなどの不眠は、以下の対策で解消できる可能性があります。ただし、不眠には呼吸器・皮膚・精神などの病気が潜んでいることもあります。試してみても不眠が解消しない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
睡眠のためには、副交感神経を優位にさせることが必要です。心と体の緊張をゆるめ、寝る前にはリラックスしましょう。また、ストレッチをして体をほぐす・心が落ち着くアロマの香りをかぐなど、就寝前に一定のルーティンを設けて入眠のきっかけをつくることもおすすめです。なお、就寝前にスマートフォンを見たり、仕事のことを考えたりすることは、脳を活性化させ睡眠を妨げる可能性があるため、入眠ルーティンから外しましょう。
寝室は、刺激が少なく落ち着いた環境づくりを目指しましょう。やさしい明かりの照明にする・眠りやすい快適な室温に管理する・騒音対策をするなどが役立ちます。
日中は明るい光を浴び、夜は強い光を浴びないようにしましょう。浴びる光の強さを時間帯にあわせて調節することで、体内リズムが整いやすくなり、眠りにつきやすくなります。
メラトニンは睡眠に関わるホルモンです。朝食にバナナ・乳製品・豆製品・イモ類・麺類・魚・鶏卵など、メラトニンの材料になるトリプトファンを含む食品を摂ると、メラトニンの分泌が促されます。
眠れない・寝つきが悪い・眠りが浅いなど、さまざまな睡眠のトラブルがありますが、これらは不眠や睡眠障害の可能性があります。不眠は誰にでも起こる可能性があり、病気が原因の不眠もあります。生活習慣や睡眠環境を見直しても解消しない不眠があるときは、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしてください。