記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/11/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
タリオン®にはくしゃみや鼻水、粘膜や皮膚のかゆみを抑える効果があります。今回は、かゆみ・炎症を抑える作用のあるタリオン®がどんなときに処方されるのか、その作用や特徴、副作用をはじめとした服用時の注意点とあわせてご紹介します。
タリオン®は、ヒスタミンという体内物質の働きに作用してくしゃみや鼻水など鼻炎症状、目や皮膚のかゆみ、炎症、蕁麻疹などのアレルギー症状を抑えてくれる薬です。主に抗原と言われるアレルギー物質に反応して分泌されるヒスタミンが、H1受容体と呼ばれる神経受容体と結合するのを防ぐことで効果を発揮します。
さらに、ヒスタミンなどアレルギー反応のために分泌される体内の化学物質が放出されるのを抑えて、アレルギー症状が出るのを防いでくれる作用もあります。
そのほか、タリオン®の特徴として以下のようなものもあります。
タリオン®は抗アレルギー薬のなかでも副作用が軽減された薬です。このため副作用の少ない、比較的安全な薬とされています。
ただし体質によって、または服用が長期間にわたる場合は、副作用として以下の症状が現れる可能性があります。念のため、服用を開始する前に知っておきましょう。
タリオン®の服用中に前述したような副作用が疑われる症状が現れたら、速やかに医師または薬剤師に連絡し、薬の服用を続けるべきか相談して下さい。なお、まれではありますが、タリオン®の服用により強い眠気を催したり、肝臓の機能低下や肝機能数値の異常をきたすケースもあります。このため、服用期間中の車の運転や複雑な機械の操作は、できれば避けたほうが良いでしょう。
また薬の服用が長期間に及ぶ場合は、はじめの数か月は定期的に肝機能の数値を観察し、異常がないか医師に確認してもらうことをおすすめします。ほかにも副作用が疑われるような症状が現れた場合は、医師・薬剤師に相談してくださいね。
抗アレルギー薬の一種であるタリオン®は、くしゃみや鼻水などの鼻炎、目や皮膚のかゆみ・蕁麻疹などアレルギー症状に対し処方されます。第2世代の抗ヒスタミン薬に分類され、比較的副作用が起こるリスクが少なく、早く長く薬効が現れ続けるのが特徴です。しかし、服用する人の体質によっては、眠気や倦怠感、頭痛、皮膚のかゆみ、肝機能異常などの副作用が出ることもありますので、服用中異常を感じたらすぐ医師・薬剤師に相談してください。