記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2020/1/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
気温が下がり屋内にこもりがちになる冬は、他の季節に比べ便秘になりやすいとされます。
今回は冬に便秘が悪化しやすいとされる理由について、その真偽や解消のためにできる対策を、便秘解消に効果的なおすすめレシピと一緒にご紹介します。
冬に便秘になりやすいとされる理由として、以下の4つが挙げられます。
冬は夏に比べて喉や体の乾燥を自覚しにくく、冷えからトイレの回数も増えやすいため、水分を摂る機会も量も少なくなりがちです。このため、水分の不足から便が硬くなり、便秘が誘発されやすくなるのです。
気温の低下でおなかが冷えると、腸の血行が悪くなり便を出すぜん動運動も低下します。すると便秘が起こり、悪玉菌が増えやすくなり、また便秘になる悪循環に陥りやすくなります。
寒さが厳しいと、暖かい家から出ずに過ごそうとして、外出の機会も減ってしまいます。外出が減るということは、運動の機会も減るということ。運動不足から腸の働きや代謝が低下すると、便秘も起こりやすくなるのです。
居間や寝室は暖房で温かくしていても、ほとんどの家庭で、トイレは外気と変わらず寒いままであることが多いと思います。同じ室内でも寒いところに移動するのがおっくうになり、トイレを我慢する癖がついてしまうと便秘につながってしまいます。
水分や運動の不足によって起こる冬の便秘は、多くの場合一時的なものです。このため、食生活や生活習慣を改め、腸内環境を整えることで解消できるでしょう。
冬の便秘解消のために特に有効と考えられるのが、食物繊維の摂取です。食物繊維には水溶性と不溶性、2つの種類があります。これらを1:2の割合で摂取することで、便通が促され便秘解消につながります。
以下に、水溶性・不溶性食物繊維を含む代表的な食品をそれぞれまとめましたので、参考にしてください。
ここからは、冬の便秘解消に効果的なおすすめレシピを3つ、ご紹介します。比較的簡単で挑戦しやすいものを集めましたので、参考にしてください。
まず材料としてゆず、レンコン、ニンジンを各1本ずつ、大根を1/4本用意します。
ゆずの皮を薄く向いて千切りにし、レンコン・ニンジン・大根はそれぞれ一口大に切っておきましょう。ゆずの果汁を絞り、鍋に水300cc、米酢大さじ2、塩・砂糖を各大さじ1、5cm程度の昆布1枚と一緒に入れ、火にかけ一煮立ち。そこへレンコンを加え、さらに1分煮ます。
火を止め、切っておいたニンジン・大根・ゆずの皮を加えて軽く混ぜ、粗熱が取れたらできあがり。できたときに保存容器に入れ、一晩以上寝かせて食べるのがおすすめです。
まず材料としてニンジン・ゴボウを各1/2本、レンコン(小さめのもの)1本、カブを1個、生姜のすりおろし大さじ2杯分を用意します。
ニンジンは5㎜幅のスライス、カブは6~8等分のくし切ります。レンコンは皮をむいて5㎜幅のスライス、ゴボウは皮をむいてから長さ5cm程度に切って、太いところは食べやすいよう4~6等分にしてください。
すべての野菜の下ごしらえが終わったら、柔らかくなるまで3~5分蒸します。ボウルに30g分のバターを小さく切ったもの、生姜全量を、蒸し上がった野菜と一緒に入れます。あとはお好みに合わせ、塩で味を整えれば出来上がりです。
まず小さめのバナナ2本(約100g分)、無塩バター50g、卵1個、きび糖・薄力粉各40g、ローストアーモンド30g、ココアパウダー大さじ2、ベーキングパウダー小さじ1/2を用意します。
バターを室温に戻して柔らかくしている間に、他の材料とオーブンの下準備をしましょう。オーブンを180度で予熱し、バナナはスライスしてからペースト状になるまで細かく叩きます。このとき、最後の飾り用に10枚くらいバナナスライスを取っておいてください。
次にローストアーモンドを包丁であら砕きにします。柔らかくしたバターにきび糖を混ぜてすり合わせ、卵・細かくしたバナナを加えて泡だて器で混ぜます。
ここに粉類全量をふるい入れて、ゴムベラでさっくりと混ぜ合わせます。最後にあら砕きにしたアーモンドを加えれば、生地は完成です。
出来上がった生地を4つのマフィンカップに分けて流し入れ、飾り用のバナナスライスを乗せて、予熱しておいた180度のオーブンで15~20分焼けば出来上がりです。
気温が下がり、外出も体を動かすのもおっくうになる冬は、どうしても腸の機能が低下します。このため他の季節に比べ便秘になりやすくなりますが、ほとんどが一時的なものであるため、食事や生活習慣を改めることで解消が可能です。まずは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維を1:2の割合で取れるよう、毎日の食事を工夫してみましょう。本記事で紹介したレシピを参考に、おいしく便秘解消をめざしてください。