太るのは食べすぎ、運動不足だけじゃない? 体重を増加させる9つの原因

2017/1/24

体重が増える原因といってイメージしやすいのは、摂取したカロリーが身体で消費されるカロリーを上回ってまうことだと思います。ですが、ある病気や身体の状態によって体重が増えてしまうという場合もあるのはご存知でしょうか?
この記事では、食べすぎや運動不足以外の体重増加を引き起こす原因を紹介していきます。最近、体重が増えたけど原因がわからないという人は、ぜひ参考にしてください。

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体重を増加させる9つの原因

体重を増加させるものとして考えられるのは、食べすぎ太りすぎだけではありません。病気や身体の状態に反応して起こるものもあります。以下にその9つの原因をあげていきます。

甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症とは、代謝を調節する上で中心的機能を果たす甲状腺ホルモンの分泌が不十分であることを意味します。これが起こると代謝速度が落ち、体重増加に繋がっていくのです。
これは、レボチロキシンと呼ばれるホルモン補充剤を使って治療されます。性別や年齢を問わず起こるものですが、特に高齢の女性に多くみられます。

糖尿病治療

糖尿病の処置としてインスリンを投薬されている人は、副作用として体重増加が見られることが多いです。インスリンは血糖値をコントロールします。糖尿病を長期間抱えている人は、低血糖症(血糖値が低い状態)を防ぐために必要以上の食事をとってしまうことが多いです。

加齢

人の筋肉量は年を重ねるごとに運動量が低下し、ゆるやかに落ちていきます。筋肉は効率よくカロリーを燃焼する働きをするので、筋肉量が減ると同時にカロリー燃焼量も低下します。それまでと同じ量の食事を行って、運動量が低下した場合には、体重が増えていくでしょう。
筋力の低下を防ぐためには、身体を動すとともに、定期的に筋力強化のトレーニングを行いましょう。

ステロイド治療

ステロイド(コルチコステロイド)は、喘息や関節炎など多くの治療に使用されるものです。コルチコステロイド剤を長い間使うと食欲が増してくるという傾向があり、これが体重増加に繋がります。ステロイドの服用量が多く、使用歴が長ければ長いほど、体重が増えやすくなります。これは、ステロイドが脳の食欲や飽満の感情を司る部位に作用して空腹感を作り出すからです。
ステロイド服用期間にも、摂取する食物を慎重に選ぶことで食べすぎは防げます。体重が増えることを心配して、勝手にステロイド治療を中止しないようにしてください。体重増加の心配がある場合は、医師に相談しましょう。

クッシング症候群

クッシング症候群とは聞きなれない名前だと思いますが、50,000人に一人の割合でその影響を受けます。これは、コルチゾール分泌量が多いときにおきます。長期に渡るステロイド治療の副作用、あるいは腫瘍が原因で起こるものです。
体重増加は、特に胸、顔、腹部に広くみられる症状です。これは、コルチゾールが原因でこれらのエリアに脂肪が再分配される故におきます。原因によりますが、典型的な処置ではステロイド使用の減少、停止、或いは腫瘍摘出手術などが行われます。

ストレスと気分の低迷

ストレス、心配、うつっぽい気分への反応は、人それぞれです。体重が減る人もいれば、増える人もいます。飲食はストレスを対処する働きの一環で、うつによる体重増加は更にうつを進行させ、体重は一層増えていくという悪循環に陥る可能性があります。
もし、自分が感情のままに食べてしまうと自覚があれば、そのほかの気晴らしを考えてください。たとえば、運動、趣味、友人との電話、散歩などです。

疲労

睡眠時間が7時間未満の人は睡眠時間が9時間以上の人に比べて肥満の傾向が高いという研究データがあります。はっきりとした原因は判明していませんが、睡眠時間の少ない人は満腹感を作り出すレプティンの分泌量が少なく、さらにグレリン(食欲を刺激するホルモン)が多く分泌される、という理論があります。
疲労感を常時持っている人は、エネルギーを保持するためにも高カロリーな菓子類を摂取してしまうことが多くなり、肉体的運動量が少なくなります。こうなるとカロリー燃焼量が減少するのです。

体液貯留

体液貯留(水分貯留)は身体に腫れを起すため、体重増加と思われます。これは、身体の中で液体が貯蓄されることが原因でおきます。
より深刻な体液貯留は、息切れを引き起こす可能性があります。足首が一日中腫れている、深夜に放尿のために起きてしまう場合は、心臓や腎臓の問題の徴候となっていることがあるので、医師の診断を受けましょう。

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

多嚢胞性卵巣症候群(polycystic ovarian syndrome;PCOS)は、卵巣機能に影響を与える健康状態です。症状には、不規則な月経、妊娠のしにくさ、過剰な頭髪増や体重の増加等があります。過剰量のインスリンとテストステロンなどを含むホルモン関連の問題が考えられています。
多嚢胞性卵巣症候群を患っている女性は、腰周りに肉がつきます。体重が増えれば増えるほど、インスリンが多く分泌されて、さらに体重が増えます。食習慣を変えたり、運動、(場合によっては)オルリスタット等の投薬処置を用いて改善していきます。

おわりに:原因不明な体重増は医師に相談しましよう

これまで紹介したように、食事や運動には気を使っているのに体重が増えてしまったという人は、上記のような理由が考えられます。太ってしまったからといって、急に薬の使用をやめてしまったり、無理なダイエットをするといったことはせずに、必ず医師に相談してください。

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