記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/15 記事改定日: 2019/10/21
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
日焼けは紫外線によって起こります。そして、日焼けによるかゆみは皮膚が「やけど」のようになっていることが原因ということをご存知でしょうか。
この記事では、日焼けによって起こる皮膚のかゆみの原因と対処法について解説しています。紫外線対策についても紹介しているので、スキンケアの基礎知識として覚えておきましょう。
日焼けすると、多くの場合かゆみが出ます。しかし、日焼けした後はかゆみだけでなく痛みも伴うので、掻くこともできず、辛いかゆみに四苦八苦した経験がある人も多いでしょう。
日焼けした皮膚は、紫外線によるダメージで皮膚のバリア機能が失われいる状態です。
その影響で水分量が減少し、皮膚を正常な状態に修復しようとする作用が働くことで浸出液という液体が血管から漏れ出します。
この浸出液には細胞を修復する作用があるのですが、かゆみを引き起こす成分も含まれているので、日焼け後はかゆみが出てしまうのです。
また、水分量が減少して乾燥した皮膚は、いわゆる「乾燥肌」の状態になります。乾燥肌になると、衣類や寝具などの些細な刺激でかゆみが出るようになります。
日焼け後の辛いかゆみは市販薬である程度改善することができます。
日焼けに効く市販薬としては、皮膚のかゆみ成分を抑えるオイチミン®Dやオイラックス®などがあります。
また、皮膚の乾燥状態を改善するために保湿効果に優れた化粧水やワセリンなどのクリーム状の薬も使ったほうがいいでしょう。
ただし、これらの市販薬の効果は人によって異なり、場合によっては皮膚に刺激を与え、かゆみや痛みを悪化させることがあります。
患部に塗って、ヒリヒリした痛みがある場合には、ぬるま湯などでそっと流して、痛みが続く場合には皮膚科を受診しましょう。
暑すぎたり、陽射しがきついと感じたときは、できるだけ早く屋内や日陰に移動しましょう。軽い日焼けであれば、以下のような方法でで対処できます。
日焼けによるかゆみや痛みを和らげるための薬は、できれば医師に相談して処方してもらってください。
とくに16歳以下の子供では使用できないものもあるので注意が必要です。
過度の日焼けによって気分が悪くなった場合や、小さな子供や赤ちゃんが日焼けしたときは、たかが日焼けと軽く考えず積極的に医師の診断を受けましょう。
とくに、以下のような症状がみられたときは一刻も早く受診してください。
骨の成長に必要なカルシウムはビタミンDの働きによって吸収が促されます。このビタミンDは太陽の光を浴びることで再生されるため、子供の成長を促すには適度な日光浴が必要です。
しかし、過度な日焼けをすると紫外線によって肌や目がダメージを受け、将来皮膚がんや白内障などを発症しやすくなることが分かっています。
また、シミやしわができやすくなるなど美容面でも深刻な悩みを引き起こすことも少なくありません。子供であってもしっかり日焼け対策を行うようにしましょう。
具体的には、日焼け止めや帽子、長そでのラッシュガードなどで紫外線のダメージをできるだけ防ぎ、1日の中で最も紫外線が強くなる10~14時の時間帯は長時間の外遊びを控えるなどの対策が必要です。
紫外線によって皮膚が赤くなったり、黒くなる「日焼け」は、皮膚のやけどです。かゆみがひどかったり、グシュグシュした水疱になってしまうこともあります。日焼けしないように日焼け止めなどの対策をするのはもちろんですが、日焼けしてしまった後の対策も忘れないようにしましょう。