【医師監修】肌荒れの原因、毛孔角化症って何？～治すための治療法について

あなたの腕や腿にぶつぶつ、ざらざらしている症状はありませんか？　それは、毛孔角化症（もうこうかくかしょう）かもしれません。これからの肌を出す季節に向けて、気になる肌荒れは治しておきましょう。

ざらざらした肌荒れが気になる方のために、毛孔角化症についてまとめました。

毛孔角化症って？

毛孔角化症は、上腕、臀部および大腿部に小さなサンドペーパー状の隆起を生じる皮膚疾患です。『毛孔性苔癬』とも呼ばれます。

毛孔角化症は、”鳥肌”のように見え、毛穴に一致して角質が詰まりざらざらしています。色は、皮膚の色または軽い赤みを帯びています。自覚症状は無い場合が多いですが、たまにかゆみがあることもあります。

毛孔角化症は、どの年齢でも発症する可能性がありますが、通常は10歳以上で発症します。一般的に男性よりも女性に多く発症し、妊娠中、出産後、または思春期に悪化する可能性があり、年齢とともに消えたり改善されたりすることがあります。

死んだ皮膚細胞のタンパク質（ケラチン）が皮膚の毛穴を塞ぐことで丘疹となります。細菌やウイルスではなく、人にうつるものではありません。一部、遺伝性のものもあります。家族に同様の症状の人がいないか聞いてみましょう。空気が乾燥する冬季に頻繁に発生し、湿度が高く暖かい季節には改善する傾向があります。

自宅では、保湿をメインにおこないます。無理にこすったりして刺激を与えない様にしましょう。病院では以下のような治療方法があります。（一部自費診療のものもあります）

・ケミカルピーリング（皮膚の新陳代謝を促し、毛穴つまりを改善する）
・尿素クリーム（皮膚を保湿して軟らかくし、死んだ皮膚細胞をほぐすのに役立つ）
・トレチノイン、アダパレンおよびタザロテンなどの局所レチノイド（細胞の代謝を促進する）
・CO2レーザー（盛り上がった部分を焼いていく）

肌を優しく洗いましょう。患部をこするのは避けてください。また、熱いお湯は乾燥を進行させてしまうので38℃〜40℃程度にし、低刺激の石鹸を使用してください。シャワー後はタオルで優しく乾かしてください。その後、保湿剤を1日2回塗布します。尿素を含む保湿剤は、乾燥した肌を柔らかくするので特に有効です。

素肌にざらざらした肌荒れがあると気分も落ち込んでしまいますね。医師の指示に従い、根気よく治療していきましょう。