記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2026/6/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
若い女性のやせは、単に体型の問題ではなく、月経、骨の健康、将来の妊娠、日々の疲れやすさにも関わる健康課題です。体格指数であるBMIが18.5未満の場合は、一般的にやせに分類されます。体重が軽いことを本人が望んでいる場合でも、食事制限が続くと、必要なエネルギーやたんぱく質、鉄、カルシウムなどが不足しやすくなります。体型への価値観は人それぞれですが、健康を保つためには、見た目だけではなく、月経の状態、疲れやすさ、集中力、冷え、立ちくらみなどの変化にも目を向けることが大切です。
忙しい生活の中では、朝食を抜く、昼食を飲み物だけで済ませる、夕食を極端に少なくするなど、食事が不規則になりやすいことがあります。ダイエット情報に影響され、炭水化物や脂質を必要以上に避ける人もいます。しかし、エネルギーが不足すると、体は筋肉や骨、ホルモンの働きを維持しにくくなります。介護や育児、仕事、学業が重なって自分の食事が後回しになる場合もあります。本人が食べることに不安を感じている場合は、家族や周囲が体型を評価する言葉を避け、体調を一緒に確認する関わりが望まれます。
まずは一日三回の食事のうち、欠けやすい食事を整えることから始めます。朝食を食べにくい人は、ヨーグルト、卵、チーズ、バナナ、具入りスープ、おにぎりなど、少量でもたんぱく質やエネルギーを含むものを選びましょう。昼食が麺類やパンだけになりやすい場合は、ゆで卵、豆腐、ツナ、鶏肉、牛乳、サラダチキンなどを加えると整えやすくなります。鉄を含む食品として、赤身の肉や魚、大豆製品、青菜などがあります。カルシウムは乳製品、小魚、大豆製品、青菜などから補えます。サプリメントは便利な一方で、過剰摂取や体質に合わない場合もあるため、食事を基本に考えましょう。
月経が止まった、月経周期が大きく乱れている、立ちくらみや息切れが続く、食べることへの不安が強い、短期間で体重が減った、疲労感が強い場合は、婦人科や内科、管理栄養士に相談しましょう。
食べた後に強い罪悪感がある、体重や体型のことが頭から離れない、食べたものを吐いてしまうといった状態が続く場合は、摂食障害の可能性もあります。婦人科や内科に加えて、心療内科や精神科、摂食障害の相談窓口にも相談してください。やせと無月経が重なると、将来の骨や妊娠にも影響することがあるため、早めの相談が大切です。急に大きく体重が減った、立ちくらみで倒れた、といったときはすぐに受診しましょう。
家族介護者や介護職が関わる場面では、本人の意思を尊重しながら、体調の変化を責めずに共有することが支援になります。
若い女性のやせへの支援では、体重を増やすことだけを目的にすると、本人が追い詰められることがあります。大切なのは、日々の体調、月経、睡眠、活動量、気持ちの安定を含めて健康を考えることです。家族や周囲は、見た目を評価する言葉ではなく、食べやすい環境づくりや相談先につなぐ支援を意識しましょう。忙しい人ほど、自分の食事を後回しにしがちですが、食べることは仕事、学業、介護、育児を続けるための土台です。無理のない一品追加から始め、必要に応じて専門職の力を借りることが安心につながります。