妊娠中の“ガスがたまる感”を何とかしたい!

2017/1/20 記事改定日: 2018/12/26
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山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

妊娠4ヶ月に入ると、まだお腹が目立つ時期ではないのに、お腹がパンパンに張ってしまうことでがあります。これはもっとも代表的な不快な妊娠症状のひとつで、出産直前まで続くこともあります。特別な心配をする必要はないものの、不快な症状はなんとかしたいですよね。この記事で、不快感を解消する方法をご紹介したいと思います。

パンパンにお腹が張る原因は?

妊娠すると、体がプロゲステロンという黄体ホルモンを作り出します。これは妊娠初期に分泌されるホルモンで、母体の健康を維持するために欠かせないものですが、その一方で膨満感、げっぷ、おならの原因になります。

プロゲステロンは、消化管を含む体内の平滑筋をリラックスさせます。そのため消化が遅くなり、血流に取りこんだ食べ物の栄養素を赤ちゃんにしっかり届けられるよう調節しているのです。

これは赤ちゃんには良いことですが、ママにとっては消化時間が遅くなるため、膨満感が増す可能性があります。また、子宮が大きくなることで直腸を圧迫し、筋肉が動きにくくなることも不快感をもたらします。

赤ちゃんも苦しいの?

赤ちゃんが成長するにつれて子宮はどんどん大きくなると同時に、胃や腸が圧迫されます。そのため、お腹がパンパンに張ったような感覚がさらにひどくなる可能性があります。ママにとっては苦しい時期ですが、赤ちゃんにはまったく影響しませんし、胃が消化する音やリズムを心地よく感じながらすくすくと育っています。

お腹が張った状態をやわらげるには?

以下に、お腹がパンパンに張った状態を少しでも和らげるためにできることをご紹介します。

たくさん水を飲む

便秘になると、膨満感を悪化させる可能性があります。水分をたくさん摂ることで、腸のぜん動運動を活発にして便秘を予防しましょう。

食物繊維を摂取する

葉物野菜、豆類、全粒粉のパンやパスタ、玄米、果物といった食べ物から食物繊維を摂取しましょう。ただし、食物繊維を摂り過ぎるとおならが出やすくなることがあるので、少しずつ食べる量を増やしてください。

食事の量を減らす

一度に食べる量が多いほど、ガスがたまりやすくなります。食事を小分け(1日6回が目安)にしたり、3回の食事と2回のおやつで栄養補給したりして、必要な栄養素はしっかりとりつつ、消化器に負担をかけすぎないようにしましょう。

ゆっくり食べる

ふだんから食べるスピードが早い人は、食べ物といっしょに空気を多く飲み込んでいます。この空気がガスとなってお腹にたまると、不快感につながります。たとえどんなに忙しくても、意識してゆっくり食べるようにしてください。ゆっくり食べることで、リラックス効果も期待できます。

リラックスする

食事しながら別のことをする、いわゆる「ながら食い」も空気を大量に飲み込んでしまう原因です。食べながら何かをすることで、ストレスや不安を感じることもあると思います。食事の時間は休憩時間であることを忘れないようにしましょう。

豆類を食べる

豆類にはタンパク質や必要な他の栄養素が豊富に含まれており、妊娠中に欠かせない食べ物です。ただ、食べ過ぎないようにしましょう。

なお、キャベツやタマネギ、揚げ物、お菓子、バターたっぷりのソースもガスの原因となります。オニオンリングのような、ガスの原因となる食品を組み合わせた料理は、極力控えてください。また、キャベツのコールスローサラダは山盛りではなく付け合せにするなど、量を調整しましょう。

おわりに:お腹にガスがたまらないようにするには、量と回数のバランスが大事

1回に食べる量を減らして、食事の回数を増やすことがいちばんの解決法です。そして、夜遅い時間に食べるなど、寝る前に食べ物が消化されるよう、遅い時間に食べないことも忘れないでください。

また、横になっていた方が楽だからとずっとゴロゴロしていると、今度は必要以上に太ってしまいます。適度な運動も心がけてください。

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