食中毒の検査は何をするの? ~ 食中毒の症状と検査内容 ~

2017/6/4

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

暑い季節や寒い季節に心配になるのが、食べ物による食中毒です。食中毒になるとどんな症状がでてくるのでしょうか。また。食中毒になるとどのような検査を行うのでしょうか。

この記事では食中毒を診察するための検査についてご紹介していきます。

食中毒とは

食中毒は、有害な細菌やウイルス、寄生虫に汚染された食品を口にすることで起きる感染症や胃腸管(口から肛門までの消化器官)の炎症のことです。食品が十分に加熱されなかったときや手や調理道具がしっかり洗われていなかったときに有害な細菌が付着もしくは増殖し、食中毒の原因になります。

食中毒の症状

食中毒の主な症状はその原因にもよりますが、一般的には以下の通りです。

・嘔吐
・下痢、血便
・腹痛
・熱
・寒気

軽度の症状から重度の症状まで様々ですが、症状は数時間から1週間ぐらい続くことがあります。もし脱水症状や38度以上の高熱、血便や黒い便が出るとき、嘔吐が長引くとき、下腹部や直腸部分に強い痛みがあるとき、子供が食中毒になったときには医師の診察を受けてください。

食中毒の診察と検査

医師は症状や食べたものや飲んだもの、病歴を尋ね食中毒かどうか診察します。症状や患者の年齢や健康状態によっては発症の原因を調べるため検査が行われることがあります。また、集団感染があった場合その原因を突き止めるために行われることがあります。

しかし、食中毒の症状はほとんどの場合短期間しか続かず、症状も軽いので検査を行うことはそれほど多くありません。具体的な食中毒の検査の内容は以下のようなものです。

検便

検便により寄生虫がいるかどうかの検査をします。検便と同時に専門キットによる検査や糞便培養検査などを行うこともあります。検便は、重度な症状や脱水症状、合併症が現れた場合や小さな子供や高齢者、免疫系が弱い人に対して行われる場合があります。

専門的なキットによる検査

ウイルス、細菌、寄生虫という胃腸感染症の原因として一般的なものについて、同時にまとめて便のサンプルから検出できる専門キットがあります。キットで検出できない可能性のある細菌や寄生虫の疑いがある場合は、糞便培養検査や検便による寄生虫検査が行われます。

糞便培養検査

糞便培養検査は培養した糞便から細菌や細菌が出す毒素、その他の病原菌を検出するために使われます。糞便培養検査は、キットや検便による寄生虫検査などの他の検査方法とあわせて行われることがあります。

糞便培養検査も検便同様、重度な症状、脱水症状、合併症が現れた場合や小さな子供や高齢者、免疫系が弱い人に対して行われます。さらに、胃腸関連の病原菌感染症にかかったことがあり再び感染した人に対して、病原菌がすでに検出されないことを確認するために糞便培養検査が行われることがあります。その人が保菌者となり他人を感染させてしまうのを防ぐためです。

おわりに:食中毒の検査方法はさまざま

食中毒は発症しても短期間で症状がおさまってしまうケースも多いですが、もし検査が行われる場合は上記のような方法で実施されます。ご参考にしてください。

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