紫外線対策は子供のうちから必要?日焼け止めの選び方とは

2017/7/6 記事改定日: 2018/6/29
記事改定回数:1回

田中 美帆 先生

記事監修医師

メディアージュクリニック青山、皮膚科

田中 美帆 先生

子供は太陽光の下で肌をさらして何時間も遊んでいて安全なのでしょうか?子供時代に紫外線にさらされていたことが、後のダメージの原因となるのでしょうか。この記事では、紫外線対策の方法と子供が紫外線を浴びることの影響について解説しています。

紫外線対策は子供も必要?紫外線の影響とは!?

紫外線は大人だけでなく、もちろん子供にも様々な障害を引き起こします。むしろ、子供は皮膚の防御機能が未熟なため、紫外線の影響を受けやすく、子供の頃から多くの紫外線を浴びすぎると、皮膚がんや白内障などの病気を発症するリスクが高くなることが知られています。
「日焼け=健康的な子供」と考える人も多いでしょうが、日差しが強い日はこまめに日焼け止めを塗ったり、帽子をかぶるなどの対策を行うようにしましょう。

紫外線と皮膚がんの関係性

紫外線による皮膚への刺激は「メラニン色素」によって防御されています。このため、メラニン色素の多い日本人は、少ない白人人種に比べて害を受けにくいと考えられています。
しかし、紫外線は皮膚の遺伝子にダメージを与えることが知られており、メラニン色素による防御能よりも多くの紫外線を浴びすぎると、遺伝子へのダメージが積み重なって皮膚がんを発症することもあります。

その他の病気

紫外線は皮膚がんだけでなく、目にも悪影響を与えます。代表的な病気は白内障と翼状片です。紫外線が長く目の水晶体にあたり続けると、水晶体を構成するたんぱく質が変性を起こして白く濁る「白内障」を発症します。また、黒目と白目の境目がダメージを受けると、白目部分の組織が異常増殖して黒目に侵食する「翼状片」を引き起こします。
さらに、紫外線はアレルギーの原因となることもあり、紫外線の刺激によって湿疹が生じる「日光過敏症」を生じることも少なくありません。

紫外線対策のヒント ― 日焼け止めの選び方

日焼け止めを購入するときは、少なくともSPF30、PA+++以上のもの を選び、子供向けの肌に優しいタイプを選ぶと良いでしょう。
SPFとは、皮膚が黒くなる原因となる紫外線B線(UVB)保護の『時間』を表す指標です。20分間、何も付けていない素肌と比べて日焼けが始まるまでの時間を何倍に伸ばすことが出来るかという目安です。つまりSPF20の場合、20分×20=400分=6時間40分。6時間40分までは日焼けが抑制されるという計算になります。また、PAとはシワやたるみの原因となる紫外線 A 波( UVA )の防止効果を表すものです。外で長時間遊ぶ場合は+++以上を選びましょう。

日焼け止めの適切な量

量はたっぷり塗りましょう。米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)によると、多くの人が必要量の半分の量しか塗っていないとのことです。ではどのぐらいの量が適量なのでしょうか。約30mlが大人の体の露出部分に適している量のため、幼児の場合はその量の半分ぐらいが必要な量となります。計量できない場合があると思いますが、必要量である15mlは幼児の片手の手のひらにいっぱいになるぐらいの量です。

日焼け止めを塗る場所

重要な場所を塗り忘れないようにしましょう。腕、脚、顔等、明らかに塗らなければならない部分に加えて、うっかり見落としがちな場所にも日焼け止めを十分な量塗りましょう。見落としがちな場所とは、耳、首、脚の裏側の部分、脚の甲、手です。唇も日焼けすることを覚えておきましょう。子供の可愛らしい唇を守るために、SPF15程度の効果のあるリップクリームを塗りましょう。

日焼け止めを塗る回数

屋外に出る30分前に日焼け止めを塗り、2〜3時間おきにも塗り直しましょう。子供が汗をかいたり水の中で遊んでいる場合は、もっと頻繁に塗り直しましょう。

水泳などで水に塗れた場合

水が日焼け止めを洗い流してしまっていても、水の冷却効果によって、日焼けしていないと思ってしまいますが、水は紫外線(UV)を反射し、肌へのダメージを増加させます。
発汗や水との接触が起こりそうな場合は、耐水性の日焼け止めが必要です。
また、「耐水性」であっても、水に浸かった直後や、タオルで拭いたり、発汗、肌をこすった後には、再度塗布する必要があります。

日焼け止め以外の紫外線対策

服装にも気をつける

子供がTシャツを着ている場合にも、服の色に注意しましょう。白いTシャツのSPF値は7程度しかないといわれていますが、濡れてしまうとSPF値は3に落ちてしまいます。このため、Tシャツの下の肌に日焼け止めを塗るか肌着を着せると良いでしょう。薄い色の服や緩く編まれた生地は、ほとんどの紫外線を通過させてしまいます。日焼け防止効果のある服装は、濃い色、生地が厚いもの、もしくは直接生地が紫外線防止加工をしてあるものです。また、毛髪や頭皮も紫外線を吸収しやすい場所なので、つばの大きい帽子を被りましょう。

目の保護の重要性

適切な目の保護をせず、ビーチで一日過ごすと、一時的ではあっても日焼けと同様の、痛みを伴う目の炎症を引き起こす可能性があります。
雪や砂、コンクリートや水から反射する太陽光は特に危険です。将来的に目のダメージを引き起こす可能性があるため、サングラスやゴーグルはつけましょう。

日焼けしてしまった時の対処方法

赤くなった肌は、火傷と同じ状態です。アフターサンローションまたはカラミンローションを塗り、安静にしましょう。赤みがひどいところは、氷で冷やしましょう。
気分が悪くなったり、皮膚がひどく腫れたり、水ぶくれなどの症状がでたら医師の治療を受けましょう。赤みの兆候がなくなるまで太陽には当たらないようにしましょう。

おわりに:できれば子供のうちから紫外線対策をしてあげよう!

紫外線対策をするために、子供を外で遊ばせないのはかわいそうですよね。適切な紫外線対策をすることで皮膚がんなどのトラブルはある程度予防できるといわれています。今回の記事を参考に、子供が外で思いっきり遊べる準備を整えましょう。

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