記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
糖尿病予備軍とは2型糖尿病を発症する前に引き起こされる状態のことです。血糖値は正常値より高いものの、糖尿病と診断されるほど高くはないため「糖尿病予備軍」と呼ばれています。
はっきりした症状がないので、ご自身では気づきにくいかもしれません。そのため、糖尿病の検査で糖尿病予備軍だと知ったというケースがほとんどです。
糖尿病についておさらいしましょう。
糖尿病は血液中の血糖値が高くなり過ぎることによって発症します。
大きく分けて1型糖尿病と2型糖尿病があり、この2つには、膵臓がインスリンを産生しない/体細胞がインスリンに反応しにくくなる、という違いがありますがクリアカットに分類できない場合もあります。
一般的に体重指数(BMI)が男性で25以上、女性で30以上の場合は肥満とされます。
肥満の場合はカロリー摂取量を段階を追って減らし、運動習慣を意識的に取り入れながら、1年を通して全体の体重の5~10%の減量を目指すことが現実的な目標と言えるでしょう。
健全なBMIを達成し、それを維持するまでダイエットは継続していくことが大切です。
一人で取り組むのが難しいと感じる場合は、栄養士や専門家にダイエットや運動について個別にアドバイスを求めるのも、モチベーションの維持につながるでしょう。
ここで大切なのは、5kgの減量でも大きな改善だということです。
理想とする体重に到達しなかったとしても「目標を達成できない・・・」と落ち込む必要はありません。
1日30分ほど身体を動かす時間を意識的に作りましょう。
・ウォーキング
・階段を使う
・動き回る
・きびきびと歩く
・踊る
・重量が軽いウエイトリフティング
・ストレッチなどの柔軟運動
日常生活に比較的楽に取り入れられる方法を選ぶようにしましょう。
運動は、必ずしもハードなトレーニングや長時間の有酸素運動でなくとも良いのです。
ニンジン、ブロッコリー、インゲン、カリフラワーなどの非デンプン質の野菜を使った料理を皿の半分またはそれ以上になるよう盛り付けましょう。
たんぱく質補給には赤身の肉(皮なしの鶏肉、豚肉や牛肉の赤身サーロイン、ローストビーフなど)や脂肪分の少ない乳製品(低脂肪乳もしくはスキムミルク、無脂肪もしくは低脂肪ヨーグルトなど)を選べば、脂肪の取りすぎを防げます。
炭水化物を食べる場合は、玄米やキヌアなどの全粒食品を選ぶようにしましょう。
そして、オリーブオイルやエゴマ油などの良質な脂肪分を少しだけ摂ってください。
このような食生活を続けていくことで、健康的かつ適正な体重を維持することができるでしょう。
糖尿病予備軍の状態から次のステージへ進行させないためにも、早めの予防を心がけましょう。
既に2型糖尿病を発症している場合でも、上記に挙げた方法などを取り入れることで合併症を発症するリスクを最小限に抑えることができます。