ニキビの種類にはどんなものがある? 種類によって原因は違う?

2017/6/19 記事改定日: 2018/3/29
記事改定回数:1回

田中 美帆 先生

記事監修医師

メディアージュクリニック青山、皮膚科

田中 美帆 先生

主に思春期から30代くらいにかけて悩まされるニキビですが、ニキビにはいくつか種類があることをご存知ですか?この記事ではニキビの種類について、それぞれの症状や発生原因を詳しく解説していきます。

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ニキビの種類にはどんなものがある?

ニキビには「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」「紫ニキビ」などさまざまな種類があります。

白ニキビ

白ニキビは初期段階のニキビで、白く小さい吹き出物のような見た目をしており、皮脂や老廃物が毛穴の内側から盛り上がった状態です。おでこや口の周りにできやすく、皮脂がでやし人は背中や二の腕にも発生することがあります。炎症はまだ起こっていないので、痛みやかゆみはほぼありません。

黒ニキビ

白ニキビの毛穴が開いた状態です。過剰な皮脂が毛穴に詰まると、そこでアクネ菌が増殖し始め、やがて詰まった皮脂は「芯」と呼ばれる脂肪の塊となり、毛穴を塞ぎます。そして外気に触れたことで角質が酸化し、黒く変色したものが黒ニキビです。

赤ニキビ

白ニキビが悪化し、皮脂を栄養にアクネ菌が増殖した結果、赤く腫れて炎症が起きた状態です。

黄ニキビ

赤ニキビが悪化して化膿し、ニキビの中に黄色か白の膿が見える状態です。アクネ菌に加え、膿を発生させる黄色ブドウ球菌も増殖した状態となっています。髪の生え際や顎、頬などにできやすいです。「膿疱(のうほう)」とも呼ばれます。

紫ニキビ

炎症や化膿を繰り返したことで皮膚の奥まで炎症が進み、膿や血液が溜まったことで、しこりのような赤黒い塊状のニキビができます。痛みやかゆみはありませんが、ゴリゴリとした感触があり、見た目はデコボコしています。

集簇性痤瘡(しゅうぞくせいざそう)

集簇性痤瘡は、顔だけでなく背中や胸、上腕、太もも、お尻にも発生することのある深刻なニキビです。膿瘍と傷が見られるのが特徴です。非常に重篤な病変なので、速やかに皮膚科を受診することが重要です。

ニキビの原因は種類によって違う

ニキビの原因を種類ごとに解説します。

白ニキビ

白ニキビは、皮脂や老廃物が毛穴に詰まることで発生します。具体的には洗顔が不十分だったり、洗顔料がすすぎきれていない顔に化粧品を塗ったりしたことが原因で起こります。また、脂っこいものの食べ過ぎや肌の乾燥によって皮脂の分泌が増えたことによって、毛穴が詰まり、白ニキビができることもあります。

黒ニキビ・赤ニキビ

黒ニキビは、皮脂が過剰に分泌されて毛穴につまり、芯になってしまった状態です。また、赤ニキビは、皮脂が過剰分泌され、毛穴に詰まった皮脂をエサにアクネ菌が増殖した結果、炎症が起こった状態です。つまり、両者とも根本的な原因は皮脂の過剰分泌にあります。

この皮脂の過剰分泌は、不規則な生活や食生活の乱れ、ストレスや疲労が原因で起こります。ファストフードや外食ばかりだったり、糖質や脂肪分を過剰摂取していると、皮脂粘膜が弱くなり、黒ニキビができやすくなります。また、睡眠不足やストレスもホルモンバランスを乱れさせ、ニキビのもととなる角質肥厚を引き起こす原因となります。

黄ニキビ

黄ニキビは突然できるものではなく、赤ニキビが悪化した状態です。赤ニキビを放置したり、間違ったケア(肌に合わないケア用品を使う、触る、潰すなど)をしたことが原因で、膿を持ち、黄ニキビとなります。

紫ニキビ

紫ニキビは赤ニキビを放置・悪化した結果起こるもので、特に皮脂の分泌が多い方にできやすいと言われます。また、食生活の乱れや睡眠不足、生理不順によるホルモンバランスの乱れ、便秘、ストレスなど、生活習慣やメンタル面などの紫ニキビの発生に関連していると考えられています。

赤ちゃんもニキビができる?

赤ちゃんは、皮脂分泌が盛んで一過性に肌に赤いぶつぶつができることがあります。それを乳児湿疹とよび、大人のニキビとは発生機序が異なります。母親が脂質の多い食事をしている場合は、母乳から赤ちゃんに移行することもありますし、単に汗をかくことで雑菌が繁殖することもあります。また、よだれや食物にかぶれたりすることもあります。治療は、一日2回、刺激の少ない石けんを良く泡立て綺麗に洗い流した後に保湿剤を塗布します。よだれや食べ物が原因の場合は、濡らしたガーゼでその都度ふきとりましょう。

おわりに:ニキビの種類はさまざま。悪化させないよう注意を

ご紹介した通り、ニキビにはさまざまな種類があります。軽度なニキビであればセルフケアで改善しますが、重症化した場合は病院で治療してもらうことが望ましいです。また、ニキビをつぶしたり引っかいたりすると傷になることもあるので、気になっても触らないようにしてください。

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