記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
体と同じく、脳を衰えさせないためにも定期的な「運動」が必要です。特に、認知症になる確率が上がるとされている65歳より年若い健常者は、既に認知症関連の疾患を発症したり脳卒中や頭部外傷を患っている場合を除き、脳を刺激することで脳機能を鋭敏に保つことができるといわれています。
今回は、認知症予防にも効果的な脳トレーニングの方法を見ていきましょう。
認知症は記憶・人格・意思決定能力に影響を与える、脳細胞の損傷から生じる症状です。
脳の損傷は、頭部外傷・脳卒中・アルツハイマー病のような疾患から生じる場合と、2型糖尿病のような疾患によって血管性認知症(脳への血液供給が不十分であることによって引き起こされ、記憶、人格、意思決定能力に影響する症状)として引き起こされることもあります。
現在のところ、いくつかの認知症は残念ながら完全に治すことができません。
しかし、健康的な食生活の実行や身体運動を行うことは脳の活性化につながり、脳を活発に保つことは認知症予防に効果を発揮することが研究で確認されています。
また、脳トレーニング活動も早期に始めるほどより良い効果が期待できるともいわれています。
ここでは認知症の予防に効果的な脳のトレーニング方法を紹介します。
ゲームを使った脳のトレーニングやアクティブな知的活動がおすすめです。
特に、将棋・囲碁・チェス・ジグソーパズルなどのゲームは脳機能に良い刺激を与えると考えられています。
また、雑誌や新聞に掲載されているクロスワードにも似たような効果が期待できます。
その他、オンラインゲームやアプリを検索する作業自体にも、記憶・注意力・言語・論理力・反応時間・手の運動視覚を鍛えられるという利点があるとされています。
「ネット操作がもともと得意じゃないから難しい・・・」と言う場合もご安心ください。
オンラインゲームやアプリを使ったトレーニングの他にも、工夫次第で普段の暮らしの中で取り入れられる方法があります。
・予定リストを書いて内容を覚える
・新しい歌を聞き、そのフレーズをいくつか書き留める
・家から最寄の公共施設までの地図を描く
・新しい話題に興味を持つ
手軽にできる方法は、習慣を変えることでしょう。
たとえば、右利きならば左手でコーヒーかき混ぜてみる、ハウツーものの本を読んで新しい知識を学ぶ、知らない言語の学習に挑戦してみる、新しい趣味を見つける・・・などいつもと違う選択をしてみましょう。
健康的な生活習慣で脳活動をサポートすることや、家族や友達と過ごしたりボランティア活動や地域のクラブに参加したりするなど、積極的に社会と関わることも大切です。
いかがでしたか?
インターネットを使ったものから日常生活で気軽にとりいれられるものまで、幅広い種類のトレーニングがあることがわかったと思います。
ご自身ができそうな方法を取り入れ、ぜひ認知症の予防に役立ててください。