記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/9
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
摂食障害は健康を損なうほどの食物や体重への偏執状態のこと。
主な摂食障害として「過食症」又は「神経性食欲不振(拒食症)」が挙げられます。
誰しも一度は体重について心配した経験があるでしょうが、摂食障害のある人は体重を増やさないということに極端に執着するようになってしまう障害です。
この記事では摂食障害にはどのような症状や対処法があるのかを見ていきましょう。
過食症(神経性大食症)の方は一度にたくさんの食べ物を食べて、そして食べた後は罪悪感から、吐く・下剤を使うなどして体内から食物を出そうとする(浄化行動、パージングと呼ばれる)ことを繰り返すという特徴があります。
また、過食の後に絶食をしたり過度の運動をしたりして、体重を増やさないようにする場合もあります。
過剰に体重減少させるという特徴がある摂食障害で、最悪の場合、命をも脅かす可能性があります。
拒食という言葉の通り、神経性無食欲症の人は食欲が沸かないのでなく、お腹が空いていたとしても頑なに食べ物を食べることを拒否します。
また、太ることに必要以上の恐怖を感じ、客観的には明らかに痩せている場合でも、自分では太っているように感じていることが多いです。
拒食症は男性よりも女性に多く見られる傾向があります。
特に、俳優・モデル・ダンサーまたはレスリング・ボクシング・体操・フィギュアスケートなどの、外観や体重が重要とされるスポーツの選手が発症するリスクが高いといわれています。
また、神経性無食欲症になる人は学校、スポーツ、仕事などの活動で非常に優れた成績をあげているケースが多いです。
神経性無食欲症は思春期に発症することが多いとされていますが、何歳であっても発症する可能性があります。
摂食障害を防ぐために何よりも大切なのは、食事を楽しむことです。
食べ物を味わって食べることは、毎日をより豊かなものにしてくれるでしょう。
食事に時間をかけることで満腹感を感じやすくなるため、余計な食べ物(スナック菓子や砂糖やバターのたっぷり入ったクッキーなど)に手を伸ばす機会も少なくなります。
また、食べることに集中することもポイントです。
食べることに集中していれば、「気が付いたら食べ終わっていた」という状態になることはないでしょう。
そのためには、食事の時にテレビを見たり、スマートフォンやパソコンなどを操作したりしないようにしてください。
食べることは生きていくことと切り離せないことです。
せっかくなら、食べ物を味わって楽しみながら食べるようにしましょう。
摂食障害は、健康に支障をきたすだけでなく、場合によっては生命を脅かす可能性のある障害です。
予防のためには1~2キロ程度の体重の増量は気にしないようにし、食べることに対してポジティブな姿勢を持つようにしましょう。