記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/12
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
近年患者数が増加し続けている糖尿病。
放っておくと失明や腎不全などの合併症につながる恐れもある、やっかいな病気です。
しかし、発症した場合でも病院での治療以外に普段の生活でできることはたくさんあります。
ここでは、現状の悪化や合併症を防ぐために自分でできるケア方法をいくつかご紹介します。
1型糖尿病の管理には様々な方法がありますが、中でも食事、運動、そして適切なインスリン量のバランスが重要です。
1型糖尿病になった場合、体はインスリンを産生しません。インスリンはホルモンの一種で、血液中のグルコースを細胞が使うときに必要とします。インスリン治療とその他の治療を組み合わせることにより、自宅でも糖尿病の管理が可能となり、健康的な生活を送ることができるといわれています。
・激しいのどの渇き
・通常よりも頻繁に(特に夜間に)排尿が起こる
・非常に疲れを感じる
・体重減少
・筋肉量の低下など
・過剰な喉の渇き
・頻尿
・視界不良
・皮膚や尿路感染症の再発など
2型糖尿病は長期的な症状のため、糖尿病治療チームとの定期的な連絡が必要です。
また、糖尿病の影響を受けやすい、目・足・神経の検診を定期的に受けるようにしましょう。少なくとも年に一度は定期検査を受け、糖尿病をどの程度うまくコントロールできているかを把握しておいてください。
糖尿病になると潰瘍や軽度の傷や感染など、足のトラブルが生じる危険性がより高くなります。これは、糖尿病が足の血液循環不良を招いて血糖が神経を傷つける可能性があるためです。
予防には、爪を短くすることやぬるま湯で足を毎日洗うことが効果的です。サイズの合った靴を履いているか、足に何か問題が起きていないかなど、定期的に足の専門家のところに行って診てもらうのも良いでしょう。また、足の神経が傷ついていると水疱や傷に気づかない可能性があるので、定期的に爪を切るなどして足の状態を確認するようにしてください。
糖尿病患者は定期的な目の検査のために2年ごとに眼科医を診察するべきですが、特に2型糖尿病の場合は、糖尿病性網膜症の有無を確認するために年に1回を目安に検査をしましょう。糖尿病性網膜症とは、目の細い血管が損傷する疾患です。長期間の糖尿病で血糖値が高すぎる状態が続くと起こります。未治療のまま放置すると、最終的に失明につながる可能性があります。
糖尿病のコントロールのためにインスリンを摂取する場合は、糖尿病治療チームに「シックデイ・ルール」として知られる指示を仰ぐこともおすすめです。シックデイルールとは、体調が悪くていつも通り食事を食べられなさそうな時にどのように行動すべきかのルールです。個人によって受けるアドバイスは異なりますが、シックデイ・ルールに含まれる一般的な措置には以下のようなものがあります。
例えご飯を食べられなくても注射すべきインスリンのタイプと、食事を食べられないようであれば注射すべきではないインスリンの2種類が存在しますので、あらかじめ確認が必要です。
少なくとも1日4回以上は、血糖値の検査をすると良いでしょう。
砂糖の入っていない飲み物を充分にとるようにしましょう。
体調が良い場合は固体の食べ物を食べるようにしましょう。難しい場合は、牛乳・スープ・ヨーグルトなどの液体炭水化物で賄ってください。
インスリンを摂取した後も血糖値またはケトンレベルが高いままであれば、糖尿病治療チームにアドバイスを求めましょう。
糖尿病になった場合は長期的な管理が必要となります。
投薬、インスリン注射、生活習慣の改善などの幅広い治療を組み合わせた治療を行い、合併症の発症を防ぐことが大切です。
そのためには定期的な検査と自身によるケアをきちんと行いましょう。