記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/21
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
成長期を迎える子供にとって食べることは重要です。しかし、カロリーの摂りすぎや運動不足によって肥満になってしまうと、心臓病や高血圧などを引き起こす危険性があります。
そのため、子供のときから肥満を避けたほうが良いと言えるでしょう。
そこでこの記事では、幼少期における肥満のリスクと対策方法をご紹介します。
体重超過及び肥満の子供は、年齢を重ねるにつれて以下のような健康上の問題を発症する可能性が高くなります。
・心臓病
・糖尿病
・高血圧
・脂質異常症
・気管支喘息
・睡眠時無呼吸症候群
・肝障害
体重のことでからかわれたり苛められたりすることで、体調の悪化や孤立・孤独を感じるようになり、子供が学ぶことや友達と交流することから遠ざかる可能性があります。
また、肥満の子供のほうがそうでない子供と比べて、成人になっても体重超過や肥満になる傾向が高いことがわかっています。
研究によると、適正な体重を保つ子どもには以下のような傾向が見られます。
・より丈夫で健康的に毎日を過ごしている
・学習にも積極的に取り組む
・自信を持っている
また、健康的な体重の子供のほうが、成長してからも健康な状態を維持しやすいことがわかっています。
ここでは子供を肥満や体重超過から遠ざけるための具体的な方法を、運動・食事・睡眠の3つの観点から紹介します。
大切なのは親も子供と一緒にアクティブに活動することです。
まずは、テレビやインターネットで使っている時間を減らし、散歩や自転車に乗って出かけるようにしましょう。
子供と一緒に公園で遊んだり、プールで泳いだり、ボール遊びや追いかけっこをして遊ぶ機会を積極的に作ってください。
年長の子供の場合は、自転車、スケートボード、水泳、ダンス、格闘技などに取り組むのも良いでしょう。
また、移動の際に車やバスを使わずに歩くこともおすすめです。
歩くことは普段の生活に取り入れやすい効果的な身体活動のひとつであり、交通費を節約できるという利点もあります。
ポイントは健康的な食材を選ぶことです。
食事には低脂肪のタンパク質、野菜、全粒粉を多く取り入れるようにしましょう。
ファストフードはなるべく避け、食べる場合には健康的なサイドメニューを加えるなどの工夫をしてください。
軽食には脂肪分や糖分の多い菓子類ではなく、リンゴやバナナなどの果物やニンジン・セロリなどの生野菜を選びましょう。
また、水分をとる場合にもジュースではなく水やお茶やフレッシュジュース(摂りすぎには注意!)など、糖分やカロリーが少ないものにしましょう。
さらに、必要以上の量を与えないことも重要です。
最初はいわゆる“子供”サイズに、或いは少なめに用意し、「足りない」「もっと食べたい」と子供が主張してから追加するようにすると良いでしょう。
眠りの量に比例するように、よく寝ている子供はしっかりと育ちます。
反対に、睡眠時間が推奨時間に満たない子供は、肥満になる可能性がより高くなるといわれています。
また、睡眠不足は気分や行動にも影響を及ぼし、イライラする、気分が優れないなど、感情面が不安定になる原因にもなります。
子供が1日を活動的に過ごすためにも、十分な睡眠を取らせるようにしてください。
肥満や体重超過は子供にとっても避けたほうが良い状態です。
もしもお子さんが該当する場合は、上記で述べたような対策を実践して肥満や体重超過から抜け出すようにしましょう。