記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
DV被害者からSOSを求められた場合、私たちにできることは何でしょうか?いざというときに対処するためにも、DVにはどのような行為があるのか、また、被害者への対応方法を知っておくことが大切です。加えて、自身が被害にあった場合の対処法も知っておくと良いでしょう。
DVとは夫婦や家族、恋人などの近親者間に起こる暴力全般のことで、身体的・感情的・性的虐待を指します。
人種・民族・宗教・階級・障害の有無・あるいはライフスタイルを問わず一般的に起こりうるものであり、誰もがDVの被害になる可能性があり、同時に誰もがその加害者になる可能性もあるのです。
あなたのパートナーまたは家族が次のようなことをしている場合、それは虐待と言えるでしょう。
・脅迫してくる
・押す又は突き飛ばしてくる
・あなたの身体的安全が損なわれる行為をしてくる
・意図的に落胆させてきたり、あなたの自尊心を傷つけようとしてくる
・あなたが友人や他の家族に会わないよう、圧力や統制をかけてくる
・嫉妬心や独占欲から、あなた自身の友人関係や交流関係に疑いをかけてくる
・怖がらせようとしてくるなど
被害者が女性の場合のDVの約3分の1が妊娠中に始まるということがわかっています。
恐ろしいことに、妊娠前に暴力が始まった場合、その後9ヶ月間の間でさらに悪化する可能性もあります。
どのような状況であってもDVを受ける理由などありません。
加害者がエスカレートする前に、友人や知人、社会機関やサービスなどに助けを求めてください。
また、性的暴行を受けた場合は“性暴力救援センター”で支援や治療を受けられます。
まず、話してくれるよう促してみましょう。
あなたの友達が虐待について話したがらない際には、自分は何をしてあげるべきかの判断が難しいこともあると思います。
そのような場合には、「あなたの様子がどこかおかしいことに私は気づいている」ということを知らせてあげてください。
虐待の被害について誰かに相談することは、とても辛いことであるということを理解する必要があります。
話す機会があるときも話すことは強要しないようにして、彼女が自分から話せるようになるまでサポートしてあげてください。
もし話したがらないのであれば、「いつでも助けになる」ということを伝え、その話題について後からでも話し始めることができるようにしてあげましょう。
友達が受けたDV被害について話してくれた場合は、責めることなく、彼女(あるいは彼)が気持ちを表現するのを手伝い、自分の意思で決めることを尊重してあげましょう。
たとえば、まだ状況の整理や準備ができていないのであれば、パートナーとの関係を終わらせるよう無理強いするのはやめましょう。
その決定は彼女自身が下すことです。
ただし、身体的な被害を受けている場合は、一緒に病院や専門機関に行くことをすすめてください。
また、虐待の加害者が何を言おうとも、脅迫することや暴力をふるうことの正当な理由にはならないということを伝えましょう。
DV被害について24時間電話相談が可能なサービスがあります。
友達にそれらの情報を教えてあげたり、求められれば一緒に相談に行ってあげてもいいでしょう。
助けてあげたいという気持ちが強いと、被害者がDVを受けていることをなかなか話したがらないことに、もどかしさを感じるかもしれません。
しかし、DVの被害者は、自身の状況に対して、こちらが想像している以上の困難や恐怖感を抱えていることが多いです。
被害者の気持ちを理解して、根気強くサポートするようにしましょう。