禁煙で得られる効果はいっぱい!禁煙を始めよう

2017/6/14

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

禁煙ブームの波がまだまだ止まらない現代。
喫煙者の中では電子タバコが流行しつつありますが、毎日タバコを吸いながらも、「禁煙したい…」と思う人は少なくないようです。

今年こそ禁煙を成功させるためにも、禁煙で得られる効果や健康上のメリットを改めて把握しておきましょう!

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

禁煙することで得られる効果は?

禁煙することによって下記のような健康上の効果が得られるといわれています。アメリカ疾病管理予防センター(CDC: Centers for Disease Control and Prevention)の報告を紹介します。効果はすぐ現れるものもありますが、時間が経つにつれてより多くの効果が得られるようになると考えられています。

・咳、喘鳴、息切れなどの呼吸器症状の軽減
禁煙によって呼吸しやすくなり、息切れせずに身体活動ができるようになるといわれています。

・肺疾患(慢性閉塞性肺疾患など)の発症リスクの低減

心疾患のリスクの低減
禁煙後1年で、急激にリスクが低下するといわれています。

脳卒中のリスクの低減
禁煙後2〜5年で、脳卒中の発症リスクは非喫煙者と同程度まで下がるといわれています。

肺癌などの「がん」のリスクの低減
禁煙後5年以内に、口腔癌や咽喉癌、食道がん、肺癌の発症率が低下すると考えられています。

・末梢血管疾患のリスクの減少

・(女性の場合)不妊症リスクの低減

・(女性の場合)低体重の赤ちゃんを生むリスクの低減

・(糖尿病患者の場合)血糖値がコントロールしやすくなる

受動喫煙から家族や友人を守れる
受動喫煙によって、成人の場合は心臓病や肺癌、乳幼児は呼吸器感染症や耳感染症、乳幼児突然死症候群(SIDS)などの発症率が高まると考えられています。しかし禁煙することで、身近な人をこれらの病気から守ることができるのです。

禁煙したい人へのアドバイス

先述のとおり、禁煙することで得られる効果はたくさんあります。あなたも禁煙したくなりましたか?禁煙したい方へ以下のアドバイスをお送りします。

タバコは一切吸わないでください

タバコは肺、血管、そして体全体の細胞にダメージを与えます。吸うのが「たまに」であっても、有害なことには変わりありません。

禁煙したい理由を書き留めよう

禁煙を成功させるには、そもそもなぜ禁煙したいのか、その理由をはっきりさせておくことが重要です。周りにいる家族のためですか?健康に良いからですか?子供の良い見本でありたいからですか?禁煙への熱意が強ければ強いほど、禁煙が成功する確率は高くなります。

「禁煙には覚悟と努力が必要」ということを知っておこう

ほとんどの喫煙者は、禁煙しようとしてもニコチン切れの苦痛で禁煙を挫折してしまいます。ニコチンには中毒性があります。そして禁煙に成功した多くの先輩はこれに悩まされ、同時にこれを克服してきたのです。もし禁煙中に気分が悪くなったり、喫煙衝動に駆られたりしても、「みんなが通ってきた道だ」と、どんと構えるようにしてください。

喫煙者の多くは禁煙に成功している!

喫煙者の多くが禁煙を成功させています。禁煙は、あなた自身の健康とご家族の健康を守るために最も重要な一歩になるはずです。すでにたくさんの先輩が禁煙を成功させています。あなたもこれに続きましょう。

辛かったら、禁煙治療や禁煙グッズに頼ろう

自力で禁煙を成功させられる人もいれば、そうでない人もいます。自力での禁煙が難しい場合は禁煙外来を受診したり、ニコチンパッチ、禁煙用のガムなどの禁煙グッズを利用するといいでしょう。

おわりに:禁煙は、自分だけでなく身近な人の健康にもつながる

心臓病やがんなどあらゆる病気のリスクが下がるだけでなく、受動喫煙から身近な人を守れるところが、禁煙で得られる大きな効果ではないでしょうか。禁煙は辛く険しい道かもしれませんが、タバコと決別することで健康的な心身を取り戻すことができますよ!

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