食中毒の4割は家庭で起こると知っていますか? 予防・対処法を知ろう

2017/6/15

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

2003年の世界保健機関(WHO)の欧州での調査では、食中毒の症例の約40%が家庭で発生しているという事実が明らかになっています。
ご自身やご家族の健康を守るためにも、食中毒は避けたい症状ですよね。
そこで今回は、家庭で起こる食中毒を防ぐためのポイントをご紹介します。

食中毒について

食中毒は有害な細菌やウイルス、寄生虫を含むものを食べたり飲んだりした場合に発生し、腹痛・下痢・熱・食欲減少・吐き気・嘔吐・脱力感や疲れが症状として現れます。
特に下痢や嘔吐などから脱水状態になってしまった場合には注意が必要です。

家庭で起こる食中毒の原因と予防法

食中毒の原因として、冷蔵庫から出して長時間にわたり放置されている加工食品、生または十分に加熱調理されていない食肉、未殺菌乳製品、生の貝類、洗っていない果物や野菜を食べてしまうことが挙げられます。

食中毒を防ぐために重要なこと

家庭で調理をする際には以下のことを守りましょう。

・フルーツや野菜は徹底的に洗う
・手、調理台、まな板、包丁、食器などをきれいに洗ってから調理する
・生肉と調理肉を同じ皿にのせない
・未調理の肉を切り取った包丁で他の食材を切らない
・必要に応じて肉用温度計を使用する(牛肉が少なくとも70℃以上、鶏肉は80℃以上、魚では60℃以上で調理する )
・期限が切れたパッケージ食品は使用しない
・缶が膨張していたり、くぼんでいる缶詰食品は捨てる
・冷蔵庫から出して長期間放置された食品は食べない
・作ってから4時間以内に食べない食品は、冷蔵庫に入れる
・野生のキノコ類を食べない
・妊娠または妊娠中の女性や免疫系が弱い人は輸入のソフトチーズは食べない
・毒を有する魚や適切に冷蔵されていない魚は食べない(食べるときは特に注意する)

病院に行ったほうが良いの?

食中毒は、病院での治療を受けなくても回復することがほとんどです。
回復するまでは十分に休息を取り、脱水症状を防ぐために水分を多く摂りましょう
水を少量しか取れない場合でも、飲む回数を増やす、経口補水液を利用するなどしてなるべく多く水分補給をしてください。

また、食欲があれば食事をしても構いませんが、最初は軽食を摂るようにしましょう。
内容も完全に回復するまでは、トーストやクラッカー、バナナ、ご飯など、あっさりした食べ物を選ぶようにしましょう。

経口補水液とは?

経口補水液は嘔吐や下痢によって失われた水分や栄養を補うのに最適な病者用食品です。
乳幼児から小児、成人まで誰でも飲むことができ、水に溶かして飲む粉末タイプ、液体になっているタイプ、ゼリー状のものなどいくつかの種類があります。
薬局で買うことができ、高齢者や体力のない人が脱水症状を防ぐために摂ることが奨励されています。

こんなときは医師に相談を!

以下の症状がでた場合はすぐに医師の診察を受けましょう。
・脱水症状の兆候が出ている
・水分を摂ることができないほど嘔吐が長引いている
・成人は2日以上、子供の場合24時間以上下痢が続く
・下腹部や直腸に深刻な痛みがでる
・38度以上の熱がある
・血便や膿が混じった便が出る
・黒い便やタール状の便が出る
・神経系症状が現れている
また、子供が食中毒にかかったときも遠慮することなく医師に相談してください

おわりに:食中毒のときはしっかり水分補給を。長引く場合は病院へ

除菌だけではなく、温度や鮮度の管理、手や食器や調理器具をきちんと洗って清潔に保ち、家庭での食中毒を予防しましょう。
また、食中毒になってしまった場合はしっかり水分補給をして回復を待つようにしてください

2~3日後も症状が改善しない場合や子供が食中毒になった場合は、すぐに医師に相談しましょう。

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