記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/7/6
記事監修医師
前田 裕斗 先生
夜中に子供の咳がとまらないとなったらとても心配ですよね。苦しそうな顔を見ていたら、気が気ではありません。
保護者のあなたがいち早く原因を察知できるように、子供の咳について解説します。
百日咳(細菌の感染による伝染性の呼吸器疾患)にかかる赤ちゃんや小さな子供は、ワクチンが発達してきているおかげで以前に比べると減ってきました。
しかし、幼児が十分に防衛できるようになるまでには、小児期ワクチンを何度か打つ必要があります。ただし妊娠中にTdapワクチンの注射を打った場合は、産まれてすぐに予防効果が期待できます。
2ヶ月以上の乳児を百日咳から守るための一番良い方法は、Tdapワクチンを打つことです。
ただし、赤ちゃんの場合、最低3回はTdapワクチンを打っていないと十分に予防できるとは言えません。そのため、あなたのパートナー、赤ちゃんの祖父母、赤ちゃんを可愛がってくれる近所の高校生など、あなたと、あなた以外にも赤ちゃんに接する機会の多い人なら百日咳のワクチンを打っておくことが大切です。
症状としては鼻水、くしゃみ、微熱、咳などの風邪に似た症状が一週間~10日続きます。
その後、咳がひどくなり、息を吸うときに高音でゼーゼー言うような乾いた咳が一度に何回も出るようになります。この症状は、大人よりも子供に一般的ですが、子供によってはこの症状が出ない子もいます。
百日咳を疑ったら、医師に連絡してください。赤ちゃんや子供が発症すると肺炎、脱水、発作などの合併症を発症したり、ひどい場合は入院が必要となる場合があります。
季節によっては、花粉症も疑ってみましょう。花粉によるくしゃみや鼻水、目のかゆみが辛いのは、大人も子供も同様です。まずは、市販薬や鼻スプレーを試してみましょう。
それでも効果がない場合は、医師に相談してください。子供の年齢や身長、体重に応じた、子供に優しい薬を勧めてくれます。
さらに、症状に応じた免疫療法やアレルギー注射などを行ってくれるでしょう。
まずは原因を明らかにし、取り除いてあげましょう。アレルギーテストではぜんそくの発作を引き起こすすべての原因が明らかになるわけではありません。他の原因をお母さんが発見してあげてください。
たとえば、あなたのお子さんの発作はストレスを感じたときに起きますか? それとも校庭で全速力で走っているときでしょうか? もし、医師がほこりやカビが原因だという見解を示したのであれば、お子さんの部屋からカーペットやぬいぐるみを取り除く必要があるかもしれません。
また、ダニやペットのフケによる影響を最低限にするためには、低アレルギー性のマットレスや枕を使用するのも手です。
もし、たばこの煙が発作の原因ならば、今が禁煙のときです(そして、他の誰かがお子さんの周りで喫煙しないよう気をつけましょう)。
クループ症候群は、冬から春にかけてウイルスによって起こされる感染症で「急性喉頭炎」とも言われます。
風邪のような症状から始まり、気管と喉頭が腫れ、声がかすれて犬の遠吠えのような咳が5~6日間続きます。5歳以下の子供に多くみられ、1~3歳の場合は重度になる傾向があります。
軽症の場合、十分な休息と水分をたくさん飲むことで家庭で治療することができますが、症状が改善されない場合は医師に相談しましょう。
上記の知識を大いに参考にして、子供の咳に上手に対処してください。
また、普段からの“予防”も大事です。
例えば加湿器の利用や、タバコの煙を室内から排除するなどいろいろ工夫してあげましょう。