子供の咳の原因は風邪?喘息?病院に行くべき?

2017/6/24

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

二宮 英樹 先生

記事監修医師

東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック

二宮 英樹 先生

子供が咳をしている場合、それが風邪などの病気か、もしくは喘息なのか、不安になることがあるでしょう。今回は子供が咳をしだしたときに、それが風邪なのか、喘息なのか。また病院には行ったほうがいいのかということについて説明します。

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子供と風邪

子供が風邪にかかった場合は、市販の鎮痛剤を使用して体調不良や発熱をおさえることができます。アセトアミノフェンイブプロフェン子供にも使用可能ですが、子供にどの薬を与えればいいかわからないときは、必ず医師に相談しましょう。
咳や風邪を発症することは、特に子供にとって有益な場合があります。子供の身体は、免疫力を構築するのに時間を要するため、風邪にかかりやすいです。身体は感染するたび、特定のウイルス種を撃退する方法を学習していくのです。大人になると風邪になりにくくなるのは、こういうわけなのです。

病院に行く

ただの風邪であれば重症化することなく、自然に治ります。しかし以下のような状況は要注意です。医師に診てもらう必要があります。
・慢性の病気を抱えている(喘息、心臓病など)
・ぐったりして、元気がない
・呼びかけても反応が悪い
・何も飲めず、食べることができない
・顔色が悪く、唇が紫色である
・何度も嘔吐を繰り返す
・生後3ヶ月未満で38(土)以上の発熱がある
・痙攣(けいれん)している
・咳が止まらない
・犬が吠えるような咳が続いてる
・呼吸するときにヒューヒュー、ゼェゼェという音がして苦しそう

喘息について

風邪や他の呼吸器疾患とは異なり、喘息は人から人に伝染るということはありません。喘息で呼吸が苦しいときはすぐに医療機関を受診しましょう。

小児喘息

喘息は、子供にとって一般的な慢性疾患であり、増加傾向にあると言われています。殆どの人は特に意識せず呼吸をしていることだと思います。ただ、呼吸に困難を抱える子供をにとっては違い、また息をするのに苦しむ子供を見ている親にとってもとてもツライことです。ですから、何が子供を苦しめているのか、どうすれば助けてやれるのかを知っておくことが大切です。
喘息はどの年齢でも発生する可能性がありますが、小児喘息の場合、5歳までに発症することが殆どだとされています。
重度の喘息は命をもおびやかす可能性があります。しかし多くの場合は、適切な治療をすることで症状をおさえることができます。

症状

喘息は、気管支の粘膜がはれて空気の通りが悪くなる病気です。
喘息発作が起きると、気管は腫脹や炎症を起こし、余分な粘液が生成されることで気道が狭くなり、さらには筋肉が痙攣し、さらに気道が狭まり、呼吸が困難になります。
その結果、呼吸する際にヒューヒュー、ゼェゼェとした音を出すようになります。この音は、息を吐く時により顕著にあわられます。また子どもの場合は、止まらない咳として喘息の症状があらわれることも多いです。子供が喘息を患っている場合、以下のような症状がみられます。
・ちょっと動いたり話してりするだけで息切れする
・呼吸が苦しくて、眠ることができない(喘息の症状は夜に悪化しやすいです)
・呼吸する際にはっきりわかる喘鳴(ゼーゼー)が聞こえる
・咳が止まらない
喘息を持っている子どもはしばしば喘息発作を繰り返すため、保護者の方もすぐに喘息発作を見抜けるようになるかと思います。

原因

喘息の原因として、アレルギーが関係しています。喘息を持っている子どもは、ダニ、ハウスダスト、食べ物など何かの物質に対してアレルギーを持っていることが多いです。

症状が悪化する原因

喘息を持っている子どもは、下記のようなきっかけで喘息発作が起きることが多いです。
・ダニ、カビ、花粉などのアレルゲン
・猫や犬などのペット
・たばこの煙、香水、汚染、またはその他の刺激物
・冷たい空気や天候の変化
・運動
・風邪などの感染症

おわりに

発熱やのどの痛み、鼻水といった風邪の症状がないにも関わらず、急に咳が出始めた場合、喘息発作の可能性があります。

また子どもが呼吸でヒューヒュー、ゼェゼェとした音を出している場合、ちょっと動いたり話したりしただけで息切れが起きる場合は、早めに病院に連れて行きましょう。

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