子供のうつ病について知ろう!悪循環に陥らないで!

2017/7/19

前田 裕斗 先生

記事監修医師

前田 裕斗 先生

幼児や学校に上がる前の未就学児の子供もうつ病にかかることを知っていますか?
診断は非常に難しい病気ですが、実は私たちが考えている以上によくあることなのです。

子供のために、親が知っておきべきことをこちらに紹介します。

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子供にもうつ病があるのです


どんな子供でも、悲しくなったり、怒ったりします。幼児や未就学児には普通のことで、これは何か不満があるなどで、自分の伝えたいことをわかってもらうため。かんしゃくを起こすなどの行動は、幼児なりの苦悩を表しているのです。

小さな子供はいつも晴れ晴れとした気持ちでいるわけではありません。イライラしていたり、不快感があるなどは小さな子供にはよくあることですが、親も本人も、まさかうつ病が原因とは思っていないでしょう。
確かに可能性は低いかもしれませんが、子供にもうつ病はあります。子供のうつ病を理解しておくことで、もし、子供のうつ病に実際に直面しても、どう対処したらよいのかがわかります。

うつ病とは、人が病的にやる気や希望をなくしたり、惨めさや絶望を感じる状態です。これは大人だけにみられるものと思われていたため、小児科医たちが子供のうつ病について受け入れたのは最近のこと。今では、うつ病はどの年代でもかかる可能性があると一般に認められています。

子供のうつ病の原因


自分の子供にうつ病の可能性があると思ったとして、親としてはなぜ子供がそのようになってしまったのか、まず疑問を感じるのが自然な反応でしょう。
自分が原因なのかと心配になるかもしれません。ですが子供のうつ病には、さまざまな要因が影響していますから、自分で自分を責めないでください。自分を責めるあまりに自身がうつ病になってしまってはさらなる悪循環を呼びます。実際、米国小児科学会(the American Academy of Pediatrics)によると、うつ病の親がいる場合、子供のうつ病の深刻なリスク要因になるとされています。

うつ病の親は子供の感情的なニーズに気づくことができず、子供が親から支援を受けていないという感情を持つ原因となります。そして、子供と親の間の衝突も多くなる可能性があります。

その他の要因としては、遺伝や社会環境、薬物の影響、精神的な影響、そして重度のストレスがかかる出来事や、家族の死などがあります。

また、学校での成績の不振、友達とうまくいかないなどの、一見するとそんなに酷い状況でない要因が原因で起こることもあります。
このため、親としては子供が落ち込んでいるという兆候を敏感に感じ取ることが非常に重要なのです。小さな子供のかんしゃくや怒りっぽさは普通のことですが、自虐的なコメントをしたり、一貫してやる気のない態度をとっているのに気がついたら、正直に話をして、何か行動を起こしましょう。

子供がうつ病かなと思ったら


かかりつけの小児科医に子供の言動について相談してみましょう。医師は信頼ができ、適切な治療を提案できる療法士を紹介してくれるでしょう。初期の段階で専門家に診てもらうことは、日常生活における子供の今後に大きな違いをもたらすことができます。

おわりに:子供も親も大変ですが…

子供なのにうつ病にかかってしまったという状況に、親としてはとてもショックかもしれません。ましてや、自分が原因かもしれないと思うとことさらです…。

ですが、自分が落ち込んでしまっては元の木阿弥です。子供に寄り添い、二人三脚で病気からの開放に向けて歩んでいきましょう。

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