記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/7/19
記事監修医師
前田 裕斗 先生
赤ちゃんや子供が下痢をしている場合、どうすれば良いのでしょうか? 大人と同じで良いのでしょうか?
今回の記事では、赤ちゃんや子供が下痢をした場合の治し方や対策についてお伝えします。
赤ちゃんや子供が下痢をしたとき、自宅で安全に看病することができます。
しかし、脱水の徴候を見逃さないことが非常に重要です。
乳児や幼児は、下痢や嘔吐があるときには、年齢が上の子供達より早く脱水症状になります。脱水症状がひどくなると、特に幼い乳児の場合、命の危険があります。
以下の方法を試しましょう。
・1口ずつ十分な量の水分を与える
・母乳や粉ミルクを通常通り続ける
・子供が既に固形物を食べている場合、子供が望むなら通常通りの食べ物を食べさせる
赤ちゃんや子供の下痢で、以下のことは絶対にやめましょう。
・下痢を止める薬を与える
・発泡性飲料を与える(下痢を悪化させる可能性があります)
以下の場合、赤ちゃんや子供を病院に連れて行ってください。
・過去24時間に6回以上の下痢があった
・過去24時間以内に3回以上嘔吐があった
・水状または血が付着した便が出た
・脱水の兆候がある場合(例:排尿がほぼない、濡れたおむつの数が少ないなど)。
・重度の腹痛があるまたは腹痛が止まらない
・5〜7日経っても下痢が継続している
下痢は感染性のものである可能性があります。病院を受診する前にかかりつけ医に相談してください。電話越しに話を聞かれた場合、上記のような症状があれば必ず伝えましょう。
次の場合は、赤ちゃんや子供を急いで病院に連れて行きます。
・高熱の場合38℃以上(3か月未満)、39℃以上(3〜6か月)
・便に血液や粘液が付着している場合
・重度の腹痛
・急速に悪化している場合
下痢は、成人で2〜4日、乳児や子供で5〜7日間持続することがよくあります。
下痢は感染性である可能性があります。
他の人への感染を避けるために、以下に挙げたことを守りましょう。
・2日間仕事を休む
・2日間子供を家の中で過ごさせる
・2週間水泳を避ける
下痢は、通常、腸感染によって引き起こされます。他の原因としては、食物アレルギー、アルコールまたは虫垂炎といったものも考えられます。
薬を服用している場合は、副作用を確認してください。下痢がその1つかもしれません。
下痢を予防することはほぼできません。しかし、食品の衛生面に気をつけることは、下痢をするリスクを減らすことができます。
・トイレに行くたびに手をよく洗う
・排便後、トイレをきれいにする
・タオルやカトラリーのように口に入れたものを共有しない
・汚れた衣類やシーツなどを60度以上のお湯で洗う
定期的な小児期予防接種である下痢を引き起こすロタウイルスに対して、予防接種を受けることも有効です。
大人に比べ、赤ちゃんや子供は体力もなく、体も小さいので、脱水症状が起こりやすく、危険です。こまめな水分補給が欠かせません。状態がおかしいと思ったら、スグに医師の診察を受けてください。