記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
肥満の子供全てがダイエットの必要があるわけではありませんが、周囲の人や親の目から見て、明らかに太りすぎではないかと感じるときは、何か手を打ったほうがよいでしょう。
ここでは、親子で実践すべき生活習慣や食べ物についてご紹介します。
大人と同じように、子供も消費するよりも多くのエネルギーを摂取すると肥満になります。
しかし、子供たちの成長のためにはより多くのエネルギーが必要です。脂肪や砂糖の多い食品からではなく、栄養価の高い健康的な食品からエネルギーを得るようにしましょう。
子供が肥満の場合、食生活を変えて定期的に運動を取り入れながら適正体重を目指すようにしましょう。
テレビを見たり、ゲームをしたり、パソコンで遊ぶ時間を制限して、座ったり、寝転がって過ごす時間を減らすようにしてください。じっと座っていたり、むやみに横になっていれば体重を増やし、肥満につながります。
どのくらいの時間が適当なのか、確固たる数字は確立されていませんが、専門家は1日2時間以上テレビを視聴しないようアドバイスしています。また、夜間は携帯電話を含め、テレビ、PCから隔離させた方がいいでしょう。
また、睡眠時間が少ない子供は、肥満になりやすいことが研究で示されています。睡眠は気分や行動にも影響を及ぼす、子供の成長のために欠かせないものです。子供にはしっかり睡眠をとらせるように気をつけてあげましょう。
カロリーの摂りすぎは確かに肥満につながりますが、子供の成長にとってカロリーは必要不可欠なものです。子供の食事に関しては、栄養のバランスを第一に考え、カロリーのことは気にしすぎないようにしましょう。健康的でバランスのよい食事を習慣づけることは「食育」にも良い影響があるといえるので、子供の将来の健康のためにも大いに役立つでしょう。
これはどんなことでも言えることですが、「言って聞かせる」だけでは子供に健康的な食事を習慣付けることは難しいかもしれません。子供になにか教えるには「お手本を見せる」ことが大切です。保護者自身がどのような食生活を送っているか振り返ってみてください。
好きなだけスナックを食べていたり、毎食ファストフードや油っぽいものを食べていたり、砂糖の入った飲み物をガブガブと飲んでいたり…など、子供の見ているところで、このような食生活を送っているようなら、すぐに改めることをおすすめします。また、テレビを見ながら食事をしていると、ついつい食べ過ぎてしまう人もいるようなので、食事中にテレビを見る習慣も止めるようにしてください。
運動は摂取したカロリーを燃やすだけでなく、子供の骨と筋肉を強くて健康なものに発達させるためにも重要です。自分で歩くことができる子供は、少なくとも毎日3時間以上の運動をすることをおすすめします。ただし、運動は子供の心の成長にも大きく関わるものなので、子供が楽しめる運動をさせるようにしましょう。
ひょっとすると、子供の肥満は、親が実践している食生活や睡眠習慣、偏った食生活などを反映していることが原因かもしれません。
肥満は将来の病気、例えば高血圧や心臓病、脳卒中などの危険性を高めます。
子供の将来のため、今の自分を見直し「良いお手本」になって、子供が将来健康的に過ごせるように手助けをしてあげましょう。