記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/6/19 記事改定日: 2019/8/30
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
子供の成長にとって睡眠はとても大切です。最近、睡眠不足の子供が増えてきているといわれていますが、その原因を知っていますか?
この記事では、子供の睡眠不足の原因と対処法について解説していきます。
子供の睡眠障害の原因はいくつかありますが、最近では「子供の夜型生活」化が進んでいることが影響していると考えられています。
日本小児保険協会の調査では、22時よりも遅い時間に寝る子供(1歳半〜3歳まで)の割合が50%を超えているという結果が出ています。
これは社会全体が24時間化することで起こった弊害ともいえますが、スマートフォンやタブレットなどの普及も関係している可能性があるでしょう。
PCやタブレットの画面からの光や端末の操作は子供の脳は興奮させます。もし寝る前にタブレットなどで遊んでいたなら、睡眠をとろうとしても脳はまだ興奮した状態のままになるので、うまく眠りにつくことができなくなってしまいます。
睡眠不足は子供の成長に深刻な影響を与える可能性があります。
子供の正常な発育に必要な成長ホルモンは、22時~2時ころに多く分泌されます。この時間帯を「ゴールデンタイム」とも呼びますが、ゴールデンタイムに深く良質な睡眠が摂れていないと成長ホルモンの分泌が不十分となり、身長が伸びにくくなることがあると考えられています。
また、慢性的な睡眠不足は日中の倦怠感や眠気などを引き起こし、集中力が続かない、注意力が散漫になる、何事にも意欲がない、情緒不安定である、といった状態を招き、結果として、学業や人間関係にも影響を及ぼすこともあります。
子供の睡眠不足や睡眠障害を改善するには次のような対策を行いましょう。
また、これらの対策を行っても寝つけない、夜中に目覚めてしまう、などの睡眠障害が見られる場合は心身の病気によるものかもしれません。
できるだけ早くかかりつけの小児科などで相談し、必要であれば専門の医療機関を紹介してもらいましょう。
子供の成長は寝ている時間帯がとくに活発です。子供が睡眠不足や睡眠障害だと、疲れやすくなったりイライラしやすくなったりするだけでなく、成長が遅れがちになったり生活習慣病のリスクが上がったり、学習障害を引き起こすこともあるのです。
タブレットなど子供の入眠を妨げるものは寝る前に触らせないようにし、子供の寝室は睡眠がとりやすい環境を整えてあげてください。
もし睡眠不足が長く続いているようなら、専門の治療が必要な場合もありますので一度専門医に相談しましょう。