記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
2017/3/15
記事監修医師
産業医科大学第1外科
佐藤 典宏 先生
子どもの肥満を防ぎたい、
子どもを肥満から抜け出させたいなら、
親自身の生活習慣が大事。
カエルの子はカエルというように、
子ども以上にダイエットに励む必要がある親御さんも多数います。
子どものダイエットをきっかけに自分自身もシェイプアップしましょう!
こどもの肥満に対する取り組みとして、自身の体型・体重を把握することが大切になります。
まず、自分のBMI(体格指数)を知りましょう。ここ十数年で、一般の人も、コレステロール値や血圧測定値など、健康に関連する具体的な測定値に詳しくなってきています。
体型・体重に関しては、知っておくべき重要な3つの数字として
・体重
・BMI(体格指数)
・腹囲
があります。
医師は、BMIを実際の体重よりも健康リスクに関する指標になると考えています。 実際、医療用語の「過体重」および「肥満」はBMI値に基づいています。
25〜30のBMI指数は過体重と定義され、30以上のBMIは肥満とみなされます。 また、BMIが高いほど、2型糖尿病や心臓病などの肥満関連の疾患を発症するリスクが高くなります。 自分のBMIはどのくらいですか? 太り過ぎですか、肥満ですか?
BMIは、ウェブサイトにある計算機で測れます。「BMI」で検索してみてください。
腹部に蓄積する脂肪(腹部肥満)は、臀部や大腿部に蓄積する脂肪よりも健康に対してリスクが高くなり、心臓病、高血圧、高コレステロール、および2型糖尿病のリスクに関する重要な情報となります。男性は85センチ以上、女性は90センチ以上で腹囲が大きすぎるとされています。
体重を減らし、心臓病、高血圧または2型糖尿病の発症リスクを軽減するのに役立つ、健康的な食事や運動について医師に相談してください。医師は、現在の生活スタイルをふまえた現実的な提案ができます。栄養士などの専門家を紹介して、食生活のカウンセリングをすすめる場合もあります。
医師には、こんなことを聞いてみてください。
・食生活、カロリー、運動などに関する案内書があるか
・自分のBMIは、健康状態にどんなリスクがあるか
・自分の腹囲は、危険な数値か
・どの程度の減量が必要なのか
・ウェストは何センチにすればいいのか
・糖質制限ダイエットは自分に合うのか
腹囲の増加は、 メタボリックシンドロームの状態にあたります。 アメリカでは、成人の4人に1人が、メタボ状態になっているといわれています。
メタボリックシンドロームは、2型糖尿病に進行するため、改善することができれば、糖尿病の予防に役立ちます。
メタボリックシンドロームが心配であれば、適切な検査を受けること、医師に相談することが重要です。
メタボリックシンドロームの治療には、体重を減らし、健康的な食事を摂り、運動レベルを上げるなど、ライフスタイルの変化が伴います。医師は、具体的なプランを立てる強力な味方になってくれます。
メタボリックシンドロームの傾向
・腹部肥満(腰囲で測定)
男性:85センチ以上
女性:90センチ以上
・高血圧
130/85 mmHg以上
・低HDL(善玉)コレステロール
男性:40mg / dL未満
女性:50mg / dL未満
・高トリグリセリドレベル
150 mg / dL以上
・絶食後の高血圧
110 mg / dL以上
体重がどのくらいあるかに関わらず、また、大人、子供問わず、健康を維持することは重要です。だからこそ、「健康のためにアクティブに」と構える必要はありません。ライフスタイルの変更は効果的であればよく、劇的なものに変える必要はありません。
以下に簡単にできるいくつかの例を挙げます。
・できるだけ歩く
・ウォーキングを1日10分増やす
・歩く速度を少し速める
・テレビやネットを見て過ごす時間を制限し、1日に2時間までに制限する
・エレベーターの代わりに階段を利用する
・より多く家事をする(散布、掃除、除草など)
・犬や子供たちと歩いたり、走ったりする
・テレビを見たり、音楽を聴きながらエクササイズマシンを使う
・積極的に休暇を取りハイキングに行く
・自転車に乗る