便秘と下痢のスパイラル!?~消化器系の働きを助ける食物繊維

2017/6/27

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

お腹が弱いと、便秘と下痢が交互に起こりませんか? やっと、便秘が治ったら、次にひどい下痢を起こすスパイラルになってしまいますよね。消化器系が弱い人には、食物繊維が助けてくれます。

では、なぜ食物繊維が便秘や下痢に効果があるのでしょうか? この記事では、消化器系の働きを助ける食物繊維と豊富に含まれた食べ物を紹介します。


便秘と下痢にならないために食物繊維の効果は?

食事にもっと食物繊維を取り入れることで、消化器系がきちんと働き、便秘と下痢の苦しみから解放してくれます。

食物繊維は、定期的な排便に役立ち、便秘と下痢を緩和する効果があります。

食物繊維が便秘症状を緩和させる

便秘になると、便は固く、乾燥します。排便時にいきんでしまうことは不快であり、体の負担にもなります。いきんで圧力をかけることで痔やヘルニア、静脈瘤の原因となることがあります。

食物繊維は腸から水を引き出し、便をやわらかくし、排泄を楽にします。便秘が良く起こるようであれば、食物繊維の多い食事を摂りましょう。

食物繊維が下痢症状を緩和させる

下痢は、腸に水が多すぎるため、便がゆるくなることです。この場合も、食物繊維が正常な状態に戻すために役立ちます。

水溶性食物繊維は腸内の余分な水分を吸収してくれるため、ゆるすぎる便を固くしてくれます。スポンジのような役割です。

食物繊維の摂取量は?

女性の目標摂取量は1日25gで、男性は1日38gです。

食物繊維を少しずつ食事に加え、腹痛や膨満を避けましょう。2~3週かけて徐々に行い、水をたくさん飲みましょう。

毎日の食事に7gずつ食物繊維を加えていくようにし、目標値に達するまで毎週増量していきましょう。

食物繊維は2種類にわけられます

食物繊維には2種類あります。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維です。便秘か下痢かによって、どちらの食物繊維が必要なのかが変わります。

水溶性食物繊維は、水分を吸収することで下痢を解消して、便のかさを増してくれます。

不溶性食物繊維は、消化することができないため、便秘を解消してくれますが、下痢の場合はさらに悪化させてしまいます。

どれが水溶性でどれが不溶性なのでしょうか? 果物や野菜、全粒穀物は、通常外側(皮)が不溶性食物繊維で、中身の柔らかい部分が水溶性食物繊維です。

水溶性食物繊維はコレステロールを下げ、血糖を管理することに役立ちます。水溶性食物が含まれている食べ物を以下に挙げます。
・オーツ麦
・豆、豆類
・サツマイモ
・リンゴ
・マンゴー
・プラム
・ベリー
・ピーチ
・キウイ
・イチジク

不溶性食物繊維を含む食べ物の例は以下の通りです。
・果物の皮
・豆の皮
・ジャガイモの皮(油分が多すぎるのでフライドポテトは避ける)
・全粒小麦
・小麦ブラン
・全粒穀物シリアル製品
・玄米
・ブロッコリー
・ほうれん草
・ニンジン
・きゅうり
・セロリ
・レタス
・ズッキーニ
・トマト

食物繊維のサプリメントは?

医師は食物繊維サプリメントを摂ることをすすめるかもしれません。しかし、可能な限り、加工されていない食品から食物繊維を摂ることが望ましいです。

食物繊維サプリメントは加工の工程で天然成分をいくつか失っています。果物や野菜など天然の食物繊維は、満腹感を長く持続させることにも役立ちます。

食物繊維サプリメントを摂取する前に、医師に相談しましょう。特定の疾患がある場合は、食物繊維サプリメントを避けた方が良いでしょう。

おわりに:食物繊維は便秘や下痢の救世主

今まで見てきたように、食物繊維は便秘や下痢の症状を鎮めてくれます。しかし、2種類の食物繊維があるので、記事に書いてあるように、症状によって摂り方を考えましょう。

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