大切だけど話しづらい?思春期の子供の性教育

2017/6/21

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

性教育について子供に話す準備はできていますか?話を始める時期は早すぎるということはありません。
子供たちは自然に自分の身体や他の人に興味を持ちます。そして、セックスと恋愛関係、成長期、思春期に関することにも自然と興味を持っていくでしょう。今回は思春期の子供の性教育について解説します。

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どの程度セックスについて話すべきか

セックスについてどの程度話したほうがいいかは、子供によっても異なります。親の答えに満足しているように見え、フォローアップの質問をしないようなら、おそらく十分な情報を与えたということでしょう。別の質問をしてきたら、その都度教えてあげるようにしてください。
詳細を話す必要はありません。短く、簡単に答えてあげましょう。

どのように話すべきか

多くの保護者は、特に10代の女の子に初潮について話すことについて、困惑してしまうと感じています。というのも、この年代の女の子は多感な時期だからではないでしょうか。現実的で年齢にふさわしい言葉で、はっきりと話すことが重要です。

セックスについて何を知る必要があるか

セックスと人間関係について親と話しても大丈夫であることや、親が喜んで話をしてあげることを子供たちに伝えてあげましょう。親がセックスについて話すときの話し方と声の調子で伝わることもあると思います。セックスについての話題を、ごく普通な、日常的なトピックとして扱うように努めてください。
セックスの先に、子供は以下の重要なトピックがあることを知る必要があります。
・どのように妊娠し、避妊でそれを防ぐことができるのか
・安全なセックスと、性感染症の予防のためにコンドームを使用する方法
・セックスや恋愛関係についての情報やアドバイスを得ることができる場所
・セクシュアリティについて。同性愛者であることは間違いではないこと

思春期に起こる変化

子供は、思春期になる前に思春期について知っておく必要があります。自分に起こる変化を怖がってしまったり、ショックを受けたりする可能性があるからです。
女の子たちは10歳くらいになる前に生理が開始することを知っておく必要があり、男の子たちは12歳くらいになる前に体に起こる変化を知る必要があります。女の子と男の子が同じことを学ばない理由はありません。たとえば、男の子が生理について学び、女の子は勃起について学んでよいのです。
子供が思春期やセックスや恋愛関係について知る必要のある年齢に近づいていても、それについて何も質問してこない場合は、毎日の日常の出来事を使って会話につなげましょう。たとえば、テレビ番組の中で出てきた話をしたり、店でタンポンやナプキンを見かけたときに生理の話題を出してみることなどの方法があります。
子供自身が成長していることを教えてあげて、誰にでも起こる変化があり、実際にどんなことが起こるかを伝えてあげましょう。

子供が安全なセックスについて知るべきである理由

性的活動を開始する前に、子供たちはセックス、妊娠、避妊、より安全なセックスを知る必要があります。
彼らがストレート、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルのいずれであっても、誰もが安全なセックスについて知る必要があります。女性は女性に性感染症を感染させる可能性があり、男性は性感染症を男性に感染させる可能性があります。

厄介な状況に備えて答えを用意する

あなたがセックスについてどんなにオープンにしていても、スーパーの待ち行列やバスの中などで、厄介な質問に答えなければならないときがあります。
「良い質問だけど、家に帰った時に話しましょう。」もしくは「いい質問だけれど、2人だけのときに話しましょう」などと答えましょう。そして後で話をすることを忘れないようにしましょう。

おわりに:子供への性教育

子供にセックスについて話しても、子供たちがセックスをしたいという気持ちになるわけではありません。研究によれば、親がセックスについてオープンに話をしている家の子供たちは、セックスをはじめる時期が遅く、避妊をする可能性がより高いという結果があります。適切な性教育をすることが、子供を守ることに繋がるのです。

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