運動するより大事? 座っている時間を短縮する方法
2017/1/13
健康のためには身体を動かすほうがいいという話は、耳にタコができるほど聞いたことがあると思いますが、最近の研究では、座っている時間が短いほうが体にいいということも示されています。しかも、座ってばかりいると老化が早まるともいわれています。ですが、最近の住まいやオフィス環境からしても座るという機会は非常に多くなっていますね。
この記事では、そんな現代の生活でも少しづつ座る時間を減らすためのコツを紹介していきます。
身体を動かして、座る時間を減らす
身体を動かさないことで不健康になるリスクを減らすために、私たちは最低でも一週間に累計150分間の運動を定期的に行いつつ、座っている時間を減らす必要があります。
研究によれば、過度に座り続けることは体重過多や肥満、2型糖尿病、がん、早期の死につながるといいます。
長い時間座り続けることは代謝を遅らせて、血糖値、血圧、脂肪分解を行う身体の能力に影響を与えます。
テレビを見たり、コンピューター、読書、勉強、車の運転、バスや電車による移動、これらはすべて座っている時間に該当します。
座る時間を減らすための、年代別のポイント
どの年代でも座っている時間が少なくすることで健康上のメリットがあります。年代ごとにそのポイントを見ていきましょう。
5歳未満の子どもの場合
5歳未満の子どもの場合は、テレビ視聴時間、車・バス・電車での移動時間、ベビーカーに乗っている時間を調整することが重要です。
早期的に座る時間が多い生活が習慣化してしまうと、体重超過や肥満、認知発達と結びつくといったことが証明されてきています。小さな子どもがいる方は、将来を見越して、早い段階で健康的な生活習慣を確立しておきましょう。
以下は、幼児が座る時間を減らすためのポイントです。
・抱っこ紐の使用、車中、(小児用の)食事椅子などにいる時間を減らす
・歩行補助具、ベビー・バウンサーで過ごす時間を減らす
・テレビの前で過ごす時間を減らす
5歳から18歳の子どもの場合
複数台のテレビやPCがある家庭においては子どもが座っている時間が増える傾向があります。以下のことを意識してみましょう。
・一日のテレビ・パソコン・ゲームに関わる時間(以下、スクリーンタイム)の上限を設ける
・子供が活動的な生活を送れるよう、スクリーンタイムをとらない日を作る
・テーブルのセッティングやゴミだし等の家事の手伝いをやるよう促す
・子どもが体を動かして遊ぶようにするために、ボール、自転車、スケートボードといったものをプレゼントする
このほかにも親がテレビ視聴の時間やその他の座っている機会を減らす様子を見せることで、手本を示してあげることもできます。
成人の場合
19歳から64歳の大人の場合は、仕事、家にいる時間などすべてにおいて座る時間を短縮するよう、以下のことを意識してみてください。
・電車やバスでは立つ
・エレベーターやエスカレータの移動を避け、階段を使用する
・30分に一度立ち上がるようにする
・休憩の際に散歩をする
・職場では、同僚にはメールや電話をせずに、相手の机まで行って話しをする
・テレビ視聴時間を減らし、体を動かす家事や趣味に充てる
高齢者の場合
高齢者(65歳以上)の中には、一日の座る時間と横たわる時間が合計で10時間にのぼる人もいて、全人口の中で最も座る時間が長い年齢層となっています。
身体機能の低下や病気・ケガ等がある場合を除き、高齢者が一日に連続して長い間座ってしまう時間を減らすよう心がけるべきです。長時間にわたるテレビ視聴は控え、軽い運動や立って行う動作の時間をできるだけ増やすことが大切です。
・テレビやPCの前に長時間座ることは避ける
・テレビを見ていてCMがはじまったら立ち上がる
・電話をかけている間は立つ
・ガーデニングや日曜大工(DIY)などのアクティブな趣味に従事する
・地域と関わる活動をおこなう(ボランティア活動、散歩グループ)
・孫などと一緒に体を動かす活動をおこなう
・家事を自分でやる
おわりに:日頃から意識して座る時間の短縮を
座りがちになってしまう普段の生活でも、少し工夫をするだけで座っている時間をすることができます。ここで紹介したもの以外にも、自分でいいと思ったものがあれば試してみてください。自分で工夫するようになれば、無意識に座る時間も減ってくると思います。日頃から意識して、座っている時間を短くできるよう心がけてみてください。